【コロナと学校】小6・中3優先で再開を 新指針公表へ

新型コロナウイルス感染症の収束に相当な時間がかかるとの見通しを踏まえ、萩生田光一文科相は4月30日の参院予算委員会で、感染リスクが高いとされる「3密」(密閉、密集、密接)を避けながら、地域の感染状況を踏まえて段階的に学校再開を図るよう、新たにガイドラインの改訂を行い、都道府県などの教育委員会に通知する考えを明らかにした。具体的には、卒業や進学を控えた小学校6年生や中学3年生を優先して再開するほか、教室内で児童生徒が3密になる状態を回避するため、クラスを複数のグループに分けて登校するよう求める。萩生田文科相は、政府の新型コロナウイルス対策専門家会議の見解を確かめた上で、5月1日に通知を発出したいとしている。

学校再開について答弁する萩生田光一文科相(参議院インターネット審議中継より)

学校再開の考え方について、萩生田文科相は 5月6日までの緊急事態宣言の延長が検討されている状況を受け、「感染リスクゼロという状況が起きれば一番いいが、地域によって状況はさまざま。子供たちを感染リスクから守りながら、学びを保障していくためには、段階的に必要最小限度の教育活動を再開していくことが文科省としては大事だと考えている」と述べた。

仮に緊急事態宣言が一部の地域で解除された場合でも、新型コロナウイルスの感染リスクは当面なくならないと考えられるため、3密を避けながら、地域の感染状況に合わせて段階的な学校再開を図る必要があるとの認識を示した。森本真治・参院議員(国民民主党)の質問に答えた。

厚労省は3密を避けるため、▽他の人と2メートル以上の十分な距離をとる▽小まめな換気▽密集するような運動は避ける▽多人数での会食を避け、隣の人とは席を一つ飛ばしに座る▽会話をするときはマスクを着ける――などを求めている。

これを学校現場に適用した場合、現在の40人学級のまま一つの教室で授業を行い、給食を食べることはできないと考えられる。また、体育をはじめ、従来の授業をできない教科が出てくる可能性もある。

こうした状況を踏まえ、萩生田文科相は「任意の分散登校を行い、進学を控える最終学年から学習活動を開始すること。また、学級を複数のグループに分けて、登校する時間帯を分けて指導すること。さまざまな工夫が考えられる」と具体的な例を示した。

3密を避けるため、クラスをいくつかのグループに分けて授業を行う場合、教員の人数が足りなくなり、空き教室を利用しても教室が不足する可能性もある。このため、萩生田文科相は「特に中学校3年生、小学校6年生は卒業を控えているので、きめ細かい対応を自治体と相談しながら進めていきたい」と述べ、学校を段階的に再開していく過程では、最終学年の児童生徒を優先することが望ましいとの考えを表明した。

また、教員不足に対応するため、退職した教員に協力を求めた「学校・子供応援サポーター人材バンク」の開設に触れ、4月27日に募集を開始してから2日間で登録者が600人を超えたことを明らかにした。

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