【コロナと学校】大半の自治体が休校延長

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収まらず、政府が緊急事態宣言の期限を5月31日まで延長したことを受け、都道府県の大半が小中高や特別支援学校の臨時休校延長を余儀なくされた。感染者が多く、重点的に対策を講じる必要があるとして「特定警戒都道府県」に指定された13都道府県が31日までの休校を決めるなど、大半の自治体が休校継続に踏み切った。一方で感染者の少ない青森県や鳥取県は予定通り7日に学校を再開した。児童生徒が家庭学習を強いられる期間が長引く中、東京都は同日、オンライン授業の早急な環境整備に向けた関連予算を盛り込んだ補正予算を小池百合子知事が専決処分するなど、各自治体は感染症対策と学びの保障の両立に躍起になっている。

政府の緊急事態宣言延長に歩調を合わせるように、5月31日まで休校期間を延長したのは「特定警戒都道府県」に指定された北海道、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡の13都道府県のほか、群馬、静岡、富山、広島など全都道府県の6割を超える。一方で6日現在、感染者の出ていない岩手、感染者の少ない青森、鳥取は感染防止対策を入念に講じた上で、7日に学校を再開した。

安倍晋三首相は4日、緊急事態宣言の期限延長を正式に決めた後に開いた記者会見で学校再開に関し、「地域の感染状況に応じ、感染予防に最大限の配慮をした上で段階的に学校教育活動を再開し、児童生徒が学ぶことのできる環境をつくっていく」と述べた。臨時休校が長期に及ぶ中、学校に通えない児童生徒の学びの保障が喫緊の課題となっている。

東京都は緊急事態宣言の延長に伴い、7日に小池百合子知事が専決処分した2020年度補正予算に、教育支援関連の112億円を盛り込んだ。このうち「区市町村立学校におけるオンライン授業などの環境整備に向けた緊急支援」に84億円を計上。都内の区市町村立学校でオンライン学習を推進していくため、学習者用のパソコンやタブレットなどが家庭にない児童生徒に向けて、学校に配備されている端末を活用してもなお不足する台数を都が緊急で貸し出すとともに、通信料などを負担する。

このほか、外勤の仕事を休めない状況にある保護者を支援するため、学童クラブを午前中から開所する場合の運営費に充てる都独自の補助金などを盛り込んだ。都教委は「休校が長期に及ぶ中、オンライン授業の環境整備を加速させたい」としている。

大阪府も吉村洋文知事が5日、府庁で開いた新型コロナウイルス対策本部会議で31日までの休校延長を決めたことに合わせ、オンライン授業の環境整備を急ぐ意向を表した。

吉村知事は「緊急事態宣言が5月末に終了し、学校を再開しようとした時に新たな感染の波が来て、また休校しなければならない可能性もある」として、感染拡大の第2、第3の波が来ることを懸念。「ICTを使ったオンライン授業を今のうちに整えていく必要がある」と危機感をのぞかせた。

その上で、「1人1台のタブレットなど完璧にやろうとしたら数年はかかる。家庭にあるタブレットやパソコンを活用して、オンライン授業をそれぞれの学校で行う準備を、大号令をかけて実施したい」と、オンライン授業の早急な拡充に強い意欲を見せた。

一方、7日に学校を再開した自治体は、感染症の予防対策に神経をとがらせる。全県一斉で小中高が再開した鳥取県では「密閉」「密集」「密接」の「3密」を回避する感染防止策をこれまで以上に徹底させたいとする。時差登校や、1時間につき5分から10分程度のこまめな換気、空き教室を有効に使う分散授業などのほか、県立高校の中にはクラスを出席番号が奇数の生徒と偶数の生徒に分け、一方を登校組、もう一方は予習、復習などの家庭学習組とする分散授業を行う高校もあるという。

同県教委は「まず生徒の命を守ることが大前提。かなりの緊張感をもって再開した」と、感染リスクを最小限に抑えた上での学校再開であることを強調した。

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