【コロナと学校】高校入試 出題範囲「適切な工夫」通知

新型コロナウイルスの感染拡大による休校長期化によって、授業の進み具合に格差が出ている現状を受け、文科省は5月14日、高校入学者選抜の実施に当たり、地域における中学校の学習状況を踏まえ、受験生が安心して試験に臨めるよう、都道府県教委などに十分な配慮を求める通知を出したことを明らかにした。通知では、部活動の大会などが中止や延期になり、入学志願者が参加できなかったことで不利益を受けることがないよう必要な措置を講じることや、中学校の長期休校に配慮して、高校入試の出題範囲や内容について適切な工夫をするよう求めた。

同通知は5月13日付で、丸山洋司・文科省初等中等教育局長名で出された。冒頭では、教育委員会に対し、休校長期化による中学校の学習状況などについて、都道府県と市区町村の教委や、私立学校の関係団体、中学校などとの間で、情報共有と連携を適切に図るよう求めている。

具体的な配慮事項として、まず、中学校の部活動におけるスポーツ・文化関係の行事や大会の実績、資格検定試験の成績を高校入学者選抜で評価する際、大会や資格検定試験が中止・延期となって参加できなかったために、受験生が不利益を受けないようにするため、「参加することができた他の行事などにおける実績や成績を評価するなどの措置を講じること」を挙げた。

入学者選抜で活用される調査書については、中学校の臨時休校の影響で、特定の入学志願者が出席日数や学習評価の内容の記載で「不利益を被ることがないようにすること」と明記した。諸活動の記録や指導上参考となる諸事項などの記載が少ないことで、入学志願者が不利にならないようにすることも挙げた。

高校入試の出題範囲や内容、出題方法については、例を挙げながら、中学校の休校長期化によって特定の入学志願者が不利にならないように「必要に応じた適切な工夫」を講じるよう求めた。これらの例に限らず、各実施者の判断で工夫することも差し支えないとしている。

例では、地域における中学校などの学習状況を踏まえ、▽中学3年生からの出題は、適切な範囲や内容となるよう設定する▽問題を選択できる出題方法とする――を挙げた。さらに臨時休校が長期化している都道府県の中学校に在籍する入学志願者が、臨時休校が長期化しなかった都道府県の高校を受験するときには、休校中の学習状況に配慮して、面接や作文など学力検査以外の方法も用いて選考を行うことも例示している。

また、中学校に対しては、進路指導をより一層丁寧に行い、志願先の高校が行う入学者選抜の内容をしっかりと入学志願者に伝え、生徒の不安払拭(ふっしょく)に努めるよう求めた。

小学校や中学校などの入学者選抜についても、新型コロナウイルスの感染拡大による影響に配慮して、高校の入学者選抜に準じた工夫を講じることが望ましいとしている。

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