【コロナと学校】9月入学「深く議論したい」 首相表明

新型コロナウイルスの感染拡大を巡る緊急事態宣言について、安倍晋三首相は5月14日、首相官邸で記者会見し、特定警戒都道府県の一部を含む39県に対し同日付で解除することを表明した。また、追加の経済対策が必要と判断したとして、今年度の第2次補正予算案の編成に着手する方針を明らかにした。質疑応答では、学校休校の長期化に伴って浮上している9月入学の導入論について、「有力な選択肢の一つだろう」と指摘した上で、「しっかりと深く議論していきたい」と述べた。

緊急事態宣言が継続される東京や大阪など8つの都道府県について、安倍首相は、5月24日に改めて新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を開き、感染状況の推移などを見ながら緊急事態宣言を解除するかどうか検討する考えを示した。

質疑応答では、9月入学の導入論について、現時点での見解を尋ねる質問が記者団から出た。

安倍首相は「9月入学については、そもそも教育再生実行会議で、今後の課題の一つだった」と切り出し、「多くの国が9月入学で、たくさんの学生たちが日本にやってくるし、日本の学生も海外へ留学する。海外から帰ってきて、会社に入る人もいる。それも視野に入れるべきだという議論があった」と説明した。

続けて、「自民党内でも反対の議論もある。まずは子供たちの学びの場をしっかり確保していく。大きな差が出ないように最大限の努力もしなければいけない」と述べ、地域や学校による学習機会の格差解消と学びの保障を重視する考えを表明。

「(緊急事態宣言の)指定解除による学校再開の状況や、子供たちと保護者はもとより、社会全体への影響を見極めつつ、さまざまな選択肢について、9月入学も有力な選択肢の一つだろうと思うが、前広に検討していきたいと思っている」と検討状況を明らかにした。

その上で、「大変大切なことだから、もちろん拙速な議論は避けなければならない。いまの状況をどのような状況かと考えていくことも大切なことだが、しっかりと深く議論していきたいと思っている」と述べ、休校の長期化に伴う学びの保障という観点だけでなく、国際競争力など中長期的な問題意識を踏まえて議論を進める考えを示した。

2次補正の教育関連経費として、文科省では、学校再開後に授業の補充や補習などを行うマンパワーを確保するため、加配教員や学習指導員などを要求していく方針。

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