【コロナと学校】9月入学、小中学校で検討継続 文科相

遅れた授業を次々学年まで繰り越すことを認めた通知と、長期休校への対応策として政府が検討している9月入学の考え方について、萩生田光一文科相は5月19日の閣議後会見で、「あらゆることを想定しながら対応する必要がある。(複数年度で教育課程を編成する特例を認めたからといって)秋季入学も学校の臨時休校が長期化する場合の選択肢の一つとして現時点で必要はないと判断したわけではない」と表明。小中学校における『学びの保障』を巡り、次々学年まで繰り越す教育課程の編成と並行しながら、9月入学への移行も引き続き検討していく考えを示した。

9月入学への移行論について説明する萩生田光一文科相

会見では、記者から「遅れた授業を次々学年まで繰り越すことで『学びの保障』が可能ならば、9月入学への移行論は、少なくとも小中学校の義務教育では、必要がなくなったのではないか。高校入試についても、出題内容や調査書の取り扱いについて、休校期間に配慮するよう求めた通知が出ている」との質問が出た。

これに対し、萩生田文科相は「通知は、感染症の影響がある中で、子供たちの『学びの保障』のために最大限の努力を行うためのもの。複数年度で教育課程編成の特例も、そのために考えられる対応策の一つとして位置付けられる」とした一方、「秋季入学・新学期制についても、学校の臨時休校が中長期化する事態を想定した際の選択肢の一つとして、声が上がっている」と整理。

「私は教育行政の責任者として、子供たちのための最高の選択肢は何かを第一に対応を考え、あらゆることを想定しながら対応する必要があると認識している。秋季入学も学校の臨時休校が長期化する場合の選択肢の一つとして、現時点で必要はないと判断したわけではない」と続けた。

その上で、「いまは感染者数の拡大がやや抑えられているけれども、現段階で抗ウイルス剤が明確に存在しているわけでもないし、第2波や第3波が出てくるかもしれない」との状況認識を示し、通知の性格について「学校現場としては、あらかじめ少し幅広に学びの保障を考えてほしいので、その一つの指針として示した」と説明した。

さらに「方針は1本ではなくて、今はハイブリッドで動いていかなくてはならない」と強調。「こういう通知を出したことで、こっちは否定されるのかというと、そうではない。本当に自治体と一緒に幅広に考えていかないと、しっかりとした学びの保障ができないと思う。かつて朝令暮改もあったが、感染状況をしっかり見極めながら、何が子供たちにとってベストかを常に考え、その都度、自治体ともしっかり意思疎通を図っていきたい」と述べ、先行きが予測できない状況下で対応する難しさについて理解を求めた。

次のニュースを読む >

関連