【9月入学】8割が「慎重」「反対」 市長会などが調査

9月入学の検討を進める自民党のワーキングチームは5月25日、全国知事会、全国市長会、全国町村会からオンライン会議形式でヒアリングを行った。全国市長会は21、22の両日、全国の市区長を対象に実施した緊急調査で、9月入学に「慎重」もしくは「反対」とした市長や区長が8割に達したことを明らかにした。全国町村会も全国47都道府県の町村会長への意見照会で、8割の町村会長が9月入学に「反対」だったとした。全国知事会は「政府は各界各層を交えて骨太の議論を行ってほしい」と要望した。出席した自民党議員からも導入に慎重な意見が相次いだ。

ヒアリングで全国市長会の立谷秀清会長(福島県相馬市長)は、全国815市区の市区長を対象に「公立小中学校の9月入学・始業などに関する意見照会」を行ったところ、約7割の576市区長から回答があり、導入は「慎重」とした意見が63%、「反対」が18%と合わせて8割に達し、「賛成」は18%にとどまったことを明らかにした。

個別には「社会制度の大きな改革に当たるため、拙速な対応は避けるべき」「新型コロナウイルス対策とは切り分け、時間をかけて冷静に議論する必要がある」などの意見があったという。

全国町村会の荒木泰臣会長(熊本県嘉島町長)は、47都道府県の町村会長に意見照会をしたところ、8割の町村会長が9月入学に「反対」だったと説明。「どちらとも言えない」が13%で、残りが「賛成」だったとした。

「反対」の理由として共通する主な意見には、▽現在、4月入学が社会に定着している中で、9月入学の導入は社会全体に影響を及ぼす大きな制度改革であり、各界各層を交えた慎重な議論が必要で、拙速に結果を得ることは避けるべき▽そもそも新型コロナウイルス感染症対策で学習の遅れを取り戻すという本来の課題が、9月入学導入の検討にすり替わるのは違うのではないか▽今でもさまざまな緊急対策で大変な中、市町村の教育現場にさらなる混乱や負担を招くことは絶対に避けるべき――などがあったとした。

全国知事会の飯泉嘉門会長(徳島県知事)は「秋季入学は休校の長期化に対する不安の解消や、子供たちのグローバルな活躍にも資するものと考えるが、就職の時期や行政、企業の会計年度なども含めて社会に幅広い影響を及ぼすことになるため、政府には、国家的重要課題として、各界各層を交え、国民的な骨太の議論を行っていただきたい」と要望した。その上で「政府は今後の検討、結論のスケジュールを明確かつ早急に示してほしい」と求めた。

ヒアリングには約130人の自民党議員が出席し、意見交換では9月入学は拙速に結論を出すべきではないなどと、導入に慎重な姿勢を求める声が相次いだ。自民党のワーキングチームは6月上旬をめどに党内の意見を集約し、提言をまとめる方針としている。

次のニュースを読む >

関連

あなたへのお薦め

 
特集