オンライン学習、自発的な学びに効果 高校生の国際比較

日本の高校生は、米中韓に比べて、オンライン学習の経験が最も少ないことが5月28日、国立青少年教育振興機構の調査で分かった。インターネットを活用したオンライン授業を受けた経験のある日本の高校生も、米中韓よりも著しく少なかった。一方、オンライン学習を取り入れている高校生は、自ら進んで勉強する割合が顕著に高いことも明らかになり、オンライン授業が自発的に学ぶ児童生徒の育成につながることを示す結果になった。

同調査は昨年9月から11月にかけて、日米中韓の4カ国で高校生を対象に同時に行われた。日本では17地域の高校20校で質問用紙に回答する集団質問紙法で行われ、有効回答者数2204票を得た。

それによると、オンライン学習をしたことが「ある」と回答した割合は、日本が48.8%だったのに対し、韓国72.4%、米国70.8%、中国58.3%で、日本が4カ国の中で最も低かった。

オンライン学習をしたことが「ある」と回答した生徒に、オンライン学習をする時間を聞いたところ、日本の高校生は1週間に「1時間未満」と回答した割合が58.0%で、4カ国の中で最も高かった。米中韓では「3時間以上」と回答した割合がいずれも35%を超えているが、日本は12.8%と低かった。また、オンライン学習をする理由を聞いたところ、日米中韓共に「試験のため」と答えた生徒が最も多かった。

次に、授業でのインターネットの活用状況について生徒に聞いたところ、「先生はインターネット上の勉強に関するさまざまな情報を紹介してくれる」「先生はインターネットを活用した授業をする」「先生はインターネットを利用する宿題を出す」といった質問に対し、「よくある」「時々ある」と回答した割合が、いずれも日本は米中韓に比べて著しく低かった。一方、「学校でインターネットを利用する学習を取り入れてほしいか」との質問には、日本の生徒の66.4%が肯定的な回答をしており、米中韓と大きな違いはなかった。

さらに、「勉強した内容を理解するために、教科書以外の本を読んだりする」「先生や友達と勉強について話し合う」「授業の内容を復習する」「自分で学習の計画や目標を立てる」など、自ら進んで学習する姿勢に関する質問をして、オンライン学習の経験との関連を調べたところ、オンライン学習の経験者は自ら進んで勉強する質問に「いつもしている」と回答した割合が日米中韓の4カ国全てで顕著に高かった。

また、日本の高校生では、オンライン学習の経験者は「いつも新しいことに挑戦している」「わからないことを考えたり、調べたりするのが好きだ」との質問に肯定的な回答をした割合が高かった。

調査終了後、日本では全ての小中学生に1人1台端末のICT環境を整備するGIGAスクール構想が動き出した。新型コロナウイルス感染症対策で同構想が前倒しされると共に、オンライン授業も全国規模で広がり始めており、学習指導要領が目指す「主体的・対話的で深い学び」にどうつながっていくか注目される。

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