【コロナ時代の教育】遠隔授業への挑戦 専修学校でも

文科省は5月29日、8校の専修学校におけるオンライン授業の取り組み事例に関する動画を、YouTubeの公式動画チャンネルで公開した。専修学校はこれまで実習や対面による授業が強みとされてきたが、新型コロナウイルスへの対応として、オンラインで授業や学生のサポートを行う事例が出てきている。

情報系以外の専修学校では、ICTについての専門知識やノウハウに乏しい学校も少なくないものの、教員らの取り組みによりオンライン授業を実現しているケースもある。

東京都新宿区の日本医学柔整鍼灸専門学校(奥田久幸校長、学生650人)では、ICTの専門知識を持つ教員はいなかったが、3月末から約1週間の検討を経てオンライン授業の導入を決定。教員同士の模擬授業やトライアル配信を行い、5月11日には「Zoom」を用いた授業を開始した。授業は教員が黒板やホワイトボードを使って臨場感を持たせたり、意識的に学生に問い掛けたりと、工夫した。

リアルタイムでの視聴率は9割以上、動画配信も含めるとほぼ全員が受講できている。同校は4期制をとっており、第1期(7月21日まで)はオンライン授業とする。実技科目は第2期以降に後ろ倒しとする一方、一部の講義科目は第1期に前倒しする。

大阪市の日本分析化学専門学校 (重里徳太校長、学生304人)でも、4月6日にオンライン授業の実施を決定してから、1週間ほどで機器の整備やマニュアル作成を進め、同13日からZoomでの授業を開始した。授業動画は全て録画し、当日中にYouTubeにアップロードする。学生専用ウェブサイトではこうした授業動画や配布教材を、過去の分を含め閲覧することができる。

同校ではカリキュラムに講義と実験が組み込まれているが、オンラインでは実験器具が扱えないため教員が画面上で演示し、学生は週1回の登校日に改めて体験する形とした。

平日通学学科の全学生を対象としたアンケートでは、回答者の8割超がリアルタイムで授業を視聴、残りは録画動画で視聴しており、理解度についても8割超が「十分理解できる」「理解できる」と評価している。

文科省生涯学習推進課・専修学校教育振興室の金城太一室長は「専修学校は小規模な学校が多く、設備やスタッフの人数が限られる中で悩んでいることも多い。試行錯誤しながらオンライン授業に取り組んでいる事例を、多くの学校に知ってほしい」と話す。

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