コロナで収入減少の学生支援 緊急給付金や無利子奨学金

文科省は5月29日、新型コロナウイルスによって経済的に厳しい状況に置かれている学生が進学や学業を継続できるようにする「学生の“学びの支援”緊急パッケージ」を取りまとめ、大学などに周知した。アルバイトによる収入が減少した学生への「学生支援緊急給付金」の創設と、家計が急変した世帯への緊急授業料等減免の支援などを中心に、貸与型奨学金の返還が困難になった人への負担軽減策も拡充させる。

学生支援緊急給付金の支援対象となる学生の要件

同日の閣議後会見で、萩生田光一文科相は「新型コロナウイルス感染症の影響を受けている学生らに対して、進学時から在学時、卒業後に至るまで、切れ目なくしっかりと支えていくことが何よりも重要」と強調し、大学などと連携し、学生への経済的な支援が速やかに行き渡るよう、対応を急ぐ考えを示した。

緊急パッケージでは、家庭から自立してアルバイト収入で学費を賄い、その収入が大幅に減少した学生に10万円、非課税世帯の場合は20万円を速やかに支給する「学生支援緊急給付金」を創設。今年度第1次補正予算の予備費から531億円を充て、約43万人の学生を支援対象とする。申請は学生の自己申告に基づき、大学側が要件を踏まえて総合的に判断する。

また、アルバイト収入が大幅に減少し、学業の継続が困難になっている学生を対象に「緊急特別無利子貸与型奨学金」を創設。利子は国が補填(ほてん)するため、実質は無利子となる。

家計が急変した世帯への緊急対応も拡充を図る。今年4月からスタートした修学支援新制度を家計急変にも対応できるようにし、当分の間、申請日の月から支給できるようにする。また、家計急変により授業料などの支払いが困難になった学生に対して大学などが実施する授業料等減免の支援も行う。

さらに、新型コロナウイルスによる減収や失業などによって、学生時代の貸与型奨学金の返還が困難となった人向けに、返還期限の猶予制度を充実。当分の間、申請書のみの提出で振替をすぐに停止できるようにする。経済的な理由による貸与型奨学金の猶予は通算10年が上限となっているが、上限に達してしまった人で、今回のコロナ危機の影響で経済状況が悪化し、返済が困難になった場合は、特例として当分の間、上限を1年延長する救済策を講じる。

これらに加え、日本学生支援機構は、遠隔教育の実施による通信環境の整備などで経済的に苦しい学生を支援するため、民間企業や個人に対して寄付を呼び掛ける。

学生支援緊急給付金の対象要件や支援額などは、文科省HPで確認できる。


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