【コロナと学校】再開の44% 短縮授業や分散登校を実施

政府の緊急事態宣言が解除され、6月1日時点で全国の小学校と中学校の99%、高校の96%が再開していることが、文科省が6月3日に公表した調査結果で分かった。このうち、公立校では、短縮授業の実施校が小学校19%、中学校18%、高校12%、分散登校の実施校が小学校と中学校で26%、高校で31%あった。短縮授業か分散登校を実施している学校を合わせると、再開した学校の44%を占めている。こうした短縮授業や分散登校の実施校では、小学校の86%、中学校の89%、高校の62%が6月中の全面再開を見込んでいることも判明した。調査結果からは、新型コロナウイルス感染症の不安を抱えながら、全国で「新しい生活様式」に対応した学校教育が動き始めていることが確認された半面、学校再開の道筋を慎重に模索する自治体の姿も浮かび上がってくる。

同省では、新学期の始業に当たる4月6日時点から休校や再開状況を調べており、調査は5回目となる。今回は、6月1日正午時点での各市町村の学校再開状況について、都道府県などの教育委員会から報告を受けて、全国の動向としてまとめた。

それによると、学校を再開しているのは小学校で公立99%、国立97%、私立91%の計99%。中学校で公立99%、国立94%、私立92%の計99%。高校で公立100%、国立80%、私立94%の計96%。特別支援学校で公立98%、国立93%、私立90%の計96%となっている。東京都の私立は含まれていない。

このうち、公立学校の再開状況の内訳をみると、全面再開している学校は小学校54%、中学校56%、高校57%、特別支援学校45%の計55%だった。短縮授業で再開した学校は小学校19%、中学校18%、高校12%、特別支援学校11%の計17%。分散登校で再開した学校は小学校26%、中学校26%、高校31%、特別支援学校42%の計27%。このほか、登校日を設けて臨時休業を続けている学校は、小学校と中学校で1%あった。短縮授業と分散登校を合わせると、再開した学校の44%を占めている。

短縮授業や分散登校を実施している公立校が全面再開となる見通しを聞いたところ、6月12日までに予定している学校が小学校36%、中学校35%、高校22%、特別支援学校22%の計33%。6月15日から6月26日までの再開予定とした学校が小学校50%、中学校54%、高校41%、特別支援学校32%の計50%を占めた。合わせると、6月中の全面再開を見込んでいる学校は小学校の86%と中学校の89%、高校の62%、特別支援学校の54%で計83%に上る。

この調査結果から、現時点では、全国の小中学校のほとんどが6月中に短縮授業や分散登校を終え、7月から全面再開を見込んでいることが分かる。一方、6月29日以降あるいは未定・検討中とした学校は小学校14%、中学校11%、高校38%、特別支援学校46%の計17%だった。

都道府県別に公立学校の再開状況をみると、小中高の公立校が全面再開している県は、6月1日正午時点で、青森、岩手、秋田、山形、福島、新潟、石川、鳥取、島根、山口、愛媛、高知、佐賀、長崎、宮崎、沖縄の16県だった。

文科省では、5月22日に公表した衛生管理マニュアル「学校の新しい生活様式」で、3段階の感染レベルに応じた学校活動のガイドラインを示し、最も感染レベルの低いレベル1では、感染症対策を十分行った上で、従来の40人学級による授業や通常の部活動を行うよう求めている。5月14日に緊急事態宣言が解除された39県はレベル1に相当するとされるが、今回の調査結果からは、感染レベルが低いとみられる地域でも、学校再開の道筋を慎重に探っている自治体が多いことが分かった。

一方、北海道や首都圏、近畿圏などでは一部で短縮授業や分散登校が続いており、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、大阪などでは全面再開している小中高は5%に満たない状況だった。

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