長引く自粛、吃音やチック 未就学児の発達危惧

全国認定こども園協会は6月5日、オンラインで会見し、「新型コロナウイルスに係る就学前の子育て家庭への緊急アンケート調査報告」を発表した。緊急事態宣言を受けて子供に「気になる変化」があったと回答した保護者は6割に上り、中には吃音や情緒不安定、チックなどの症状が現れたケースもあった。

日本記者クラブのオンライン会見に登壇した王寺副代表理事

王寺直子副代表理事は会見で、「感染防止のための自粛生活は、今後も続くことが予想される。非認知能力を育む上で重要な乳幼児期を過ごしている、子供たちの成長や発達にネガティブな影響を残さないための対応を、国や自治体は講じていくべきだ」と強調した。

同調査報告によると、「子供の気になる変化」の内容で最も多かったのは「メディアの利用が増えた」(64.8%)。次いで▽生活が不規則になった 43.5%▽体力が低下した 38.2%▽兄弟げんかが増えた 33.6%――などだった。「チックがみられるようになった」との回答も2.3%あった。

自由記述では、体重増加や情緒不安定、吃音など、子供の体調面や行動面への具体的な影響を指摘する回答が多かった。

さらに保護者自身の心境や行動に変化があったか尋ねたところ、53.5%が「ある」と回答した。

その内容で多かったのは順に、▽イライラして怒りっぽくなった 63.3%▽子供を叱ることが増えた 51.4%▽外出するのが怖くなった 30.2%▽感情を抑えられないことがあった 22.8%――などだった。

「子供をたたいたり、たたきそうになったりした」との回答も15.3%あった。

会見に参加した日本総合研究所調査部主任研究員の池本美香氏は「子供たちの心身にさまざまな影響がすでに出ていることが、浮き彫りとなった。感染予防の観点からは家にいるのは間違っていないが、それでは乳幼児の心身の健康を保つことはできない。どのように子供たちの心身の健康を保てばいいのか、(国や自治体は)家庭に情報提供しなければいけなかったが、今回はそれが非常に少なかった」と指摘した。

同調査は5月15日から25日に、全国の小学校未就学児の保護者5777人から回答を募った。

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