コロナでのいじめ防止など報告 人権教育・啓発白書

文科省と法務省は6月9日、2019年度の「人権教育及び人権啓発施策」(人権教育・啓発白書)を国会に報告した。

新たなトピックスとして「新型コロナウイルス感染症に関連した差別や偏見・いじめなどへの取り組み」を取り上げ、感染者、濃厚接触者、医療・福祉従事者などへの差別と偏見が広がっていることや、感染から回復した人に学校や職場が理解を示さず、速やかな復帰ができない事例などを掲載。

そうした事態を踏まえ、文科省では学校に▽現在の知見の下での適切な知識を基に、発達段階に応じた指導を行うことで偏見が生じないようにする▽海外から帰国した児童生徒などに対して、学校への受け入れ支援やいじめ防止などの取り組みを行う――といった対応を求めているとした。

同白書ではまた、森まさこ法務相の「休業や外出の自粛が要請されている中で、DVや虐待の増加も大きな心配」というメッセージを取り上げた。

児童虐待については、全国の児童相談所での相談対応件数が一貫して増加しているのと、子供の生命が奪われる重大な事件も後を絶たないことから、「社会全体で取り組むべき重要な課題」と明記。児童生徒に、法務省の相談窓口「子どもの人権110番」「子どもの人権SOS-eメール」を活用するよう呼び掛けている。

また、文科省では「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」の公表や、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーを活用した教育相談体制の整備支援などの取り組みを進めているとも報告。

児童生徒の暴力行為や、いじめの認知件数が引き続き発生している実態も踏まえ、直近の動きとして▽「全国いじめ問題子供サミット」の開催▽児童生徒の問題行動の未然防止や、早期発見・早期対応につながる効果的な取り組みの実践に関する調査研究▽自治体に対する、SNSを活用した児童生徒向けの相談体制の構築支援――なども紹介している。

同白書では他にも▽体罰の問題に対する取り組みの推進▽子供の性被害に関わる対策▽特別支援教育の充実及び障害のある人に対する理解を深める教育の推進▽学校などにおける国際理解教育および外国人の子供の教育の推進――などのテーマを取り上げている。

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