障害のある児童生徒への対応 学校再開受け文科省が通知

学校再開を受け、文科省は6月19日、特別支援学校や小中学校の特別支援学級などに在籍している、障害のある児童生徒の教育活動や感染症対策の方針を都道府県教委などに通知した。給食や医療的ケアなど、具体的な場面ごとに、障害の種類や程度、発達の状況などの個人差を考慮した対応を整理し、実際に行われている事例も取り上げた。

同省では「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」や「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」などで、学校再開後における教育活動の展開や感染防止対策の考え方を示してきた。しかし、障害のある児童生徒に対しては、これらのガイドラインやマニュアルをそのまま適用できる部分と、個別の状況に応じて対応しなければならない部分があることから、参考として想定される取り組みや実践例を示した。

具体的には▽登下校▽消毒▽感染症予防のための指導等▽感染のリスクの高い学習活動への対応▽給食▽寄宿舎▽居場所の確保・放課後等デイサービスとの連携等▽ICT等を活用した家庭における学習▽医療的ケアが必要な児童生徒等への対応――の9場面を挙げた。

登下校では、特別支援学校は多くの児童生徒がスクールバスを利用することから、乗車人数を抑制するために、スクールバスの増便やジャンボタクシーを利用したり、保護者に自家用車での送迎を依頼したりし、下校時には児童生徒が密集しないように、教室を出る時間をずらすなどの工夫を行う。

消毒では、視覚障害がある児童生徒は、手で触れて文字や形を確認したり、手すりを利用して廊下を歩いたりする場面が多いことから、多くの児童生徒が手を触れる教材や校舎の施設を頻繁に消毒する。

感染症予防の指導では、認知特性により手洗いや咳(せき)エチケットの指導が難しい児童生徒には、理解しやすい視覚的な教材で説明するなどの工夫を行う。また、感覚が過敏でマスクを常に着用できない児童生徒が在籍している場合は、保護者と相談し、本人に合ったマスク素材を検討したり、教室内の席配置を配慮した上で、マスクを着用できない意思表示カードを活用したりする。

手をつないだり触れたりするなど、児童生徒が密接・密集し、感染リスクの高い学習活動は当面行わない。発音や発語など、口や舌を動かしたり、息や声を出したりする学習では、透明マスクやフェースシールド、アクリル板などを用いたり、動画を活用した指導を行ったりする。

教職員が食事の介助を行うこともある給食では、配膳は可能な限り教職委員が事前に行い、食堂の混雑を避けたり、各教室で少人数で食べたりするなどの工夫をする。介助の際はマスクに加え、フェースシールドなどで口や鼻、目を覆うようにする。

医療的ケアが必要な児童生徒に対しては、主治医の見解を保護者に確認の上、学校が登校を判断。登校に当たっては、学校は事前の受け入れ体制などを学校医に相談するとともに、看護師が使用する際に必要となる保健衛生用品は自治体や学校で用意する。医療的ケアの実施では、全体のケアの前後と1ケアごとの手洗いを基本とし、医療的ケアを行っている最中に自身の顔や髪に触れないように注意する。

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