「教員免許の在り方、議論していきたい」 萩生田文科相

教員免許を国家資格に変更したり更新講習を1回のみに変更したりする教員制度の見直しについて、萩生田光一文科相は6月19日の閣議後会見で質疑に応じ、「教員の志願者が減っている事態を考えると、やっぱり働き方を見直していく必要がある。少し静かな環境で、これからの先生のあるべき姿、免許の在り方も議論していきたい」と述べ、改めて今後の課題として取り組む考えを示した。

記者会見する萩生田光一文科相

萩生田文科相は、先の講演で言及した教員免許の国家資格化を巡る発言について、「あくまで私見」と断った上で、「(新型コロナウイルスの感染拡大による)厳しい状況の中で、子供たちを守るという思いから先生たちは現場で取り組んでいる。土曜授業や夏休みの短縮で、私にクレームなどを送ってくる教員は皆無だ。しかしながら、今年は緊急事態だから頑張ってもらえるけれども、今後もこういう働き方でいいことにはならない」と指摘。働き方改革の一環として、教員制度の見直しを議論する必要性を強調した。

教員免許の国家資格化については「教員の流動性を確保する」ことを目的として挙げた。「(教員の資格は)卒業時には、ある意味で国家的な資格。しかし、教員の採用試験は都道府県単位で受けなければならない。例えば、ある先生が地元で教員として働いていたけれども、結婚を機に違う県に移動した場合には、もう1回、採用試験を受け直さないと教員としての仕事ができない。この現行制度はいかがなものか、との思いがかねてからある」と国家資格化の狙いを説明。

「こういった制度を(教員の)ステータスを含めて考え直していくことも、新たな志願者を増やす1つのアイデアではないかなと個人的に思っている」と続けた。

また、教員免許の更新講習について、先の講演で教員免許を取得して10年後に更新講習を受ければ、その後の講習は不要との考えを示したことについては、「更新講習の制度を作った時とは状況も変わってきていると思う。よく深く考えていきたい」と述べた。

2回目以降の更新講習を不要とする考えについては、「教員にとって、不断の講習や研修は大事だと思う。だが20年目のベテランの先生が、期限を切って、カリキュラムや時間数を決めて、何かを超えていかないと免許が続かないのは、私はプロとして働いている教員に対してどうなのか、との思いがある」と説明。一方で「せっかく教員になったのに、なかなか自分がこの仕事に向かないと言って、心理的な理由で休んでいる人が、10人や20人じゃなくて、数千人単位でいる」と指摘した。

こうした点を踏まえた更新講習の見直しについて、「だから、教員の仕事が向いているか向いてないかを含め、一定年度を超えた段階で1回は研修などでチェックをして、そこから先はもうプロとしてどんどん進んでもらうという仕組みにしたら、教員の負担軽減にもつながるんじゃないか、という私見を持っている」と話した。

萩生田文科相が言及した教員免許の国家資格化について、インターネット上の本紙読者投票、Edubateで賛成かどうかを聞いたところ、6月19日現在、投票数が4342票で、賛成77%、反対13%、どちらでもない9%、となっている。

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