共通テスト追試験、既卒者は対象外 実施要項を公表

新型コロナウイルスによる学習の遅れから、日程の後ろ倒しなどの対応が議論されていた2021年度の大学入試について、文科省は6月19日、「令和3年度大学入学者選抜実施要項」を公表した。来年の大学入学共通テストでは、高校3年生は本試験・追試験に当たる2回の入試日程から選択できるが、既卒者は追試験の対象外となる。

これまでの大学入試センター試験では、病気やけが、交通機関の乱れなどにより本試験の受験ができなかった者に限り、1週間後の追試験を受験することが認められていた。

来年の共通テストでは本試験を「第1日程」として、当初予定通りの日程(1月16日・17日)で実施。追試験は「第2日程」と位置付け、2週間後(1月30日・31日)に実施する。学習の遅れで準備に不安のある高校3年生は、出願時にあらかじめ第2日程での受験を選ぶことができ、試験会場も全都道府県に設置される。

日程の選択に当たって学校長の判断が必要かどうかといった要件の詳細は検討中で、大学入試センターが6月中をめどに公表する「大学入学共通テスト実施要項」に盛り込む。ただ、萩生田光一文科相は19日の閣議後会見で「既卒者は学習の遅れが想定されていない」として、追試験の選択を認めない方針を示した。

第1日程で出願したものの、病気などやむを得ない事情で受験できない場合は、第2日程を追試験として受験する。第2日程で出願した受験生の場合は、さらに2週間後(2月13日・14日)に「特例追試験」の日程を設ける。

共通テスト後に実施される各大学の一般選抜についても、追試験の設定、別日程への受験の振り替えなどの措置や、高校3年生で履修することが多い科目について選択問題を設定する、発展的な学習内容からは出題しないといった工夫を各大学に要請。受験科目や方法を公表する期日である7月31日までに合わせて公表することとした。

現時点では、新型コロナウイルスの感染第2波が起きた場合の予備日は明確に示されていない。ただ、秋以降に再度休校となり卒業・入学時期が4月以降にずれ込む場合には、それに応じて入試日程を変更するとしている。

文科省は要項と同時に、試験場での感染拡大防止のためのガイドラインを公表し、▽試験室は収容定員の半分程度以内とする▽座席の配置はなるべく1メートル程度の間隔を確保する▽面接・実技試験では受験生と評価者の距離を2メートル以上確保し、常時ドアを開放しておく▽換気のため、少なくとも1科目終了ごとに、できるだけ全ての窓を10分程度以上開放する――といった対策を取ることが望ましいとした。

萩生田文科相は「受験生を指導する立場の高校関係者には、受験生の気持ちに寄り添いながら、丁寧な指導に当たっていただきたい。大学関係者には、今年に限っては必要な措置を最大限に講じていただきたい」と要望した。

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