プールの遊具下での児童溺死を検証 小学校でも類似事故

昨年8月に遊園地のプールで女子児童が溺死した事故について、消費者庁の安全調査委員会は6月19日、事故の原因となった水上設置遊具の使用などに関する安全対策をまとめた報告書を公表した。類似事故を調査した結果、小学校のプールに設置した遊具の下で児童が溺れた事故が過去2件発生していたとして、文科省に各学校へ注意を喚起するよう求めた。

昨年8月の事故は、東京都練馬区の遊園地「としまえん」のプールで、当時小学3年生の女子児童がライフジャケットを着用した状態で水上設置遊具から誤って転落。遊具の下に体が潜り込んでしまい、抜け出すことができずに溺死した。プールには複数の監視員がいたが、事故の発生を目撃した監視員はいなかった。

この事故を受けて、安全調査委は再現実験を実施。その結果、ライフジャケットを着用した状態で遊具から落下すると、浮上する際に遊具の下に潜り込むことがあり、ライフジャケットの浮力が妨げとなって、遊具の外に自力で泳いで抜け出すことが困難な状態になることが確認された。

また、水上設置遊具を設置している国内の施設について実態調査も行い、ほとんどの施設では利用者にライフジャケット着用を求めていて、実際に落水する利用者も多く、利用者当たりの監視員の配置人数も施設によってばらつきがあった。

これらの結果を踏まえ、安全調査委はリスクが適切に低減されていないとして、経産省に、安全基準の整備と関連事業者への安全指導を行うことや、類似事故を防ぐための監視体制強化、利用者の身長・年齢制限や人数制限などを厳格にするなどの再発防止策を求めた。

さらに、類似事故を調べた結果、小学校のプールでも水面に設置した浮島タイプの遊具の下で児童が溺れる事故が過去に2件発生していることが確認されたとして、文科省にも、教育委員会に注意喚起し、使用上の安全性を確保できなければ使用を控えるよう促すことを求めた。


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