困窮世帯の子供への学習支援を強化 カタリバが新事業

子供たちに学びの場や居場所を提供する事業を展開しているNPO法人「カタリバ」が6月22日、オンラインで会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活が困窮した世帯の子供を支援する「あの子にまなびをつなぐプロジェクト」を開始すると発表した。家庭にインターネット環境がない困窮世帯の子供にパソコンやWi-Fiを無償で貸与し、オンラインを活用した多彩な学習支援に取り組む。事業資金に充てるため、クラウドファンディングでの寄付を呼び掛けている。

カタリバは新型コロナウイルス感染拡大により学校の長期休校が始まった3月に、子供たちがZoom上で双方向のやりとりができる無料の居場所「カタリバオンライン」を開設したほか、オンライン面談による学習支援などを行ってきた。その取り組みをより強化し、規模を拡大させるとした。

困窮世帯にオンライン学習の環境を整えるだけではなく、子供にも保護者にも安心してもらえるよう、顔の見えるつながりを大事にしながら支援に取り組む。パソコンやインターネットの使い方についての親子研修や、オンラインでの居場所づくりと学習支援、家庭学習の環境に課題を抱える子供への週1回の個別面談、保護者との電話相談も行うとしている。

子供の理解や学習進度に合わせ、個別に学習を進めていけるAI型タブレット教材「Qubena(キュビナ)」を活用し、子供が自分の得意なことを見つけながら学びを進めるプログラムも提供するとした。世界の子供と交流できるプログラムなど、オンラインならではの取り組みを充実させる。

教育経済学者の中室牧子慶大教授ら有識者も取り組みに賛同し、プログラムを子供たちに提供するだけではなく、検証も研究者を交えて進めるとした。22日の会見に加わった中室教授は「どういう形でやれば効果が高くなるか、検証していけたらいい」と話した。

また、事業資金に充てるためのクラウドファンディングには村上財団が協力し、寄付額の合計が500万円に達するまで同額を同財団も寄付する「マッチング寄付」とするとした。

カタリバの今村久美代表理事は「小学生から高校生まで、支援を求める子供たちにはできるだけ、家庭に1台ではなく、1人1台のパソコンを届けたい。プロジェクトではいろいろな方法を試して、知見を深めたい」と、事業について説明した。

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