文科省、中学生のスマホ持ち込み容認へ ルール作り条件

文科省は6月24日、「学校における携帯電話の取扱い等に関する有識者会議」の今年度第2回会合を開き、これまで原則禁止とされてきた中学校への携帯電話の持ち込みを、一定の条件の下で容認する方針を示した。小学校は引き続き「原則禁止」とし、高校・特別支援学校は引き続き各学校による判断に委ねる。

登下校時に緊急事態が発生した場合、生徒が連絡手段を確保できるようにすることが主眼で、オンライン授業などでの個人所有端末の利用とは切り離して検討した。持ち込みの対象はスマートフォン、フィーチャーフォン(従来型の携帯電話)、子供向け携帯電話で、携帯ゲーム機やタブレット型端末は含めない。

中学生のスマホ・携帯電話の所有・利用率は66.7%(内閣府の2017年度調査)と、小学校の55.5%(同)と比べて高くなっており、部活動で帰宅時間が遅くなるケースも多い。すでに事情に応じて持ち込みを許可している学校もあることを踏まえ、持ち込みの容認に踏み切った。

学校・教育委員会が持ち込みを認める場合、学校と生徒・保護者との間で、学校での管理方法、トラブルが起きた場合の責任の所在、正しい使い方に関する指導などについて合意をし、必要な環境の整備や措置を講じることを求めた。また、校内での利用制限を行い、教育活動への支障がないよう配慮する必要があるとした。

文科省の担当官は「学校が一方的にルールを決めるのではなく、生徒に携帯電話を持たせる家庭でもしっかりと教育・指導をしつつ、生徒自身が携帯電話の扱いについてきちんと対峙(たいじ)し、自らを律してルール作りをする体制があれば、持ち込みを認めるのが妥当」と述べた。

小学校についてはこれまでと同じく「原則禁止」という文言を残したが、現場では保護者の希望などで個別に許可する場合も出てきている。

委員からは「原則禁止とすると、特別に認める場合にはこっそり認めるという運用になりがち。『必要となるケースは基本的にはないと認められるが、特別な事情がある場合は認めてもよい』というニュアンスが必要ではないか」といった指摘があった。

委員からは他にも、「使用時間などについてルールを決めるに当たり、国から具体的な指標や事例を示したほうが親切」「小学校高学年ではむしろ中学生に近い対応が必要となる場面がある」「多様な通信機器がどんどん登場しており、継続的な見直しが必要」といった意見が出た。

学校における携帯電話の持ち込みは、2009年1月の通知において「教育活動に直接必要のないもの」として、小中学校では原則禁止とする方針を示している。

ただ2018年、登下校の時間帯に発生した大阪府北部地震をきっかけに、大阪府教育庁が持ち込み禁止の方針を一部解除。こうした状況の変化から、昨年5月に有識者会議を立ち上げ、緊急連絡や防犯の手段として携帯電話の持ち込みを容認する場合の考え方を整理してきた。

文科省は今回の議論を整理し、学校における携帯電話の取り扱いについて、近く通達を出す予定。

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