少年院の子供 通信制高校への編入・単位認定拡充へ

少年院に入っている子供に高校教育の機会を保障するため、法務省は6月25日、少年院や通信制高校の関係者による検討会を立ち上げた。出院時に進学を希望しながらも実現できないまま出院するケースがあることから、通信制高校との連携を強化して編入や単位認定などを進める。今秋には議論をまとめ、来年度には一部の少年院と広域通信制高校の間で、モデル事業を開始する。

検討会であいさつする義家弘介法務副大臣

検討会では主に、在院者の通信制高校への編入学と出院後の継続的な在籍、少年院で行われている矯正教育の高校における単位認定などを議論する。現在、東京都八王子市の多摩少年院では特定の通信制高校との間で連携を進めているが、こうした取り組みを他の施設にも拡充する。

法務省矯正局少年矯正課の小山定明課長は「子供たちが行きたい通信制高校に編入したり、入る前に在籍していた通信制高校に復学したりできるようにしたい」と話した。

復学・進学の支援においては、就学支援金制度などを中心に文科省とも連携する。また出院者が復学・進学する場合、家庭との連携が重要になる場面も多いため、コミュニケーションの難しい家庭に対して、どのように支援を行うべきかといったノウハウについても、文科省と検討する。

法務省の2018年の調査によれば、新たに収容された子供(2108人)のうち40.9%が高校中退、25.3%が中卒となっている。進学を希望しても実現できないまま出院するのは出院者(2156人)の13.7%に上り、学歴がネックとなり就職が難しいケースもある。

さらに、仮退院後に再非行により新たな保護処分などを受ける割合は、就学者では8.5%にとどまり、無職者(44.8%)と比べて低いため、就学支援の重要性が指摘されている。

検討会に出席した義家弘介法務副大臣は「少年院に入院している少年少女は、確かに過ちや重荷を抱えながらその場所にたどり着いたが、成長できる居場所と夢を与えてあげたい。本当の反省の下で高校生として社会に出ていき、教育者の皆さまや友達と切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長し、高等教育にもつながっていき、恩返しの旅を始めてくれることを心から願っている」と述べた。

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