保育の質向上の基本方針 厚労省検討会が議論取りまとめ

保育の質の確保・向上に関する方向性を議論している厚労省の検討会は6月26日、第10回会合を都内で開き、保育現場に求められる基本的な考え方や取り組み方針を示した、これまでの「議論の取りまとめ案」を検討し、大筋で了承した。取りまとめ案では、保育士同士による日々の実践の学び合いなどを通じて、質の改善に取り組んでいくことの重要性をうたった。

保育の質向上に向けた方向性を打ち出した検討会会合

同案では、遊びを子供にとって重要な学びと捉え、発達の個人差がある一人一人の子供に応じた保育を提供していることなどが、日本の保育の特色として挙げられるとし、保育士による子供への共感的・受容的な関わりが大切にされていると指摘。

保育所保育指針に基づいた保育の質をより高めていくために、保育の過程や子供の発達について、保育士が言語化・可視化し、日常的に互いの実践を学び合ったり、家庭や地域の関係者と共通理解を持った上で連携したりすることが求められるとした。

また、保育士や保育所が自己評価を主体的に行い、第三者評価や公開保育の実施、地域における保育・幼児教育関係者のネットワーク構築などを通じて、開かれた取り組みを展開する必要性を強調した。

さらに、今後検討すべき事項として、小学校への接続など移行期の対応や、障害のある子供、外国につながる子供など、特別な配慮を必要とする子供の支援などを挙げた。

検討会の座長を務めた汐見稔幸・白梅学園大学前学長は「検討会では、保育の質とは何か、あえて議論しようとしなかった。権威ある機関が決めてしまうと、現場はそれに倣えとなって、考えなくなってしまう。質とは何かという問いには正解がない。質の高い保育をどうやったら実現できるかを問い続けることこそが、質が高いということだ」と指摘し、保育現場による主体的な取り組みに期待を寄せた。


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