代替大会の成績を推薦入試に 高校野球、陸上で文科相が要望

新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった、夏の全国高校野球選手権大会と全国高校総合体育大会(インターハイ)の代替として、高校野球は47都道府県全てで地方独自の大会が開かれることになり、陸上競技も地方大会の個人記録を全国ランキングに反映させる「全国高校リモート選手権」が開催されることが決まった。この動きを受けて萩生田光一文科相は6月26日の閣議後会見で、大会の結果を大学の推薦入試などに反映させてほしいと要望した。

夏の甲子園の地方大会の代わりとなる都道府県独自の大会は、地区ごとの高校野球連盟が主催し、7月から8月にかけて行われる。新型コロナウイルスの感染リスクが払拭(ふっしょく)できないとして5月22日に開催断念を発表していた福岡県が、県教委の要請で方針を転換し、47都道府県全てが、それぞれの地域事情に応じた方式で独自の大会を開くことになった。

出場校の所在地が広域にわたる北海道では、新型コロナウイルスの感染予防のため、チームの移動は貸し切りバスで、宿泊する場合も個室、個別の食事にするとした。京都府は休校が長引き、練習不足で、選手の安全に配慮したいとして、試合を7イニング制に短縮してトーナメントを行う。栃木県も7イニング制とし、トーナメントをベスト8が決まるまで実施する。一方、感染者の少ない青森県はできる限り例年通りのルールを適用したいとし、試合は9イニングで延長13回からタイブレークを採用するトーナメントで優勝校を決める。

都道府県独自の大会とは別に、中止された春の選抜高校野球大会の代表32校を甲子園球場に招いて各校1試合ずつ行う、日本高等学校野球連盟主催の「甲子園高校野球交流試合(仮称)」も8月10日から行われる。

インターハイの中止を受けた代替措置としては、日本陸上競技連盟(日本陸連)が6月25日、「全国高等学校リモート陸上競技選手権」を開催すると発表した。7月1日から9月6日にかけて都道府県ごとに行われる指定大会で、男子19、女子18のインターハイ個人種目を対象に、記録や順位、風の影響などを考慮して選手各自のポイントを算定し、高校生の全国ランキングを決める。ランキングは日本陸連のホームページで随時公開し、9月下旬に確定するとした。

日本陸連の尾縣貢専務理事は「一人でも多くの高校生に機会を提供したいという狙いから、この大会を設けた。ホームページで全国ランキングの何位まで公表するかは検討中だが、参加した全員が自分のポイントや順位を検索できるようにしたい」と説明する。

これらの代替措置を受け、萩生田光一文科相は6月26日の閣議後会見で、「野球に取り組んできた高校生が、最後の夏に一定の成果を発揮できる機会をつくってもらった。陸上のリモート形式の大会も3年間の成果をきちんと測るという大きな取り組みの一つで、評価したい」と歓迎した。

その上で、「推薦入試などでは、県単位の大会の結果から全国大会出場の可能性をきちんと読み取ってもらうなど、丁寧な対応で進路にしっかり目を配ってもらえるよう、大学関係者にお願いしたい」と述べ、新型コロナウイルスの影響で全国大会への出場が断たれた高校生の活動成果を、推薦入試などに反映させることを強く求めた。

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