共通テストの要項公表 第2日程受験は個別に校長が承認

6月19日に実施日程が決まった2021年の大学入学共通テストについて、大学入試センターは30日、詳細な要件を定めた実施要項を公表した。高校3年生は当初日程(第1日程、2021年1月16日・17日)より2週間遅い第2日程(1月30日・31日)を選択することができるが、在学する学校の校長に新型コロナウイルスによる学習の遅れについての承認を受けることを要件とした。また、第2日程を選択したものの当日、病気などで受けられない場合は特例追試験(2月13日・14日)を受けることになるが、特例追試験は共通テストではなく、これまでの大学入試センター試験に準じる形式で出題される。

30日の記者会見で、共通テスト実施要項の公表について話す萩生田文科相

文科省は、第2日程の試験会場を全都道府県で設置するとしており、会場確保のため7月1日から3週間ほどかけて、第2日程の受験意向を把握するための調査を全高校に対して行う。調査結果を踏まえ、都道府県により複数の会場を設置するか、高校の教室も活用するか、といった判断を行う。

今回は同じ学校でも、校長の承認を得た上で個々の受験生が、9~10月の出願時に第1・第2日程を選択することが可能としている。

その理由について大学入試センターは「高校3年生は選択科目が多様で、人によって履修する科目が違い、また科目によってオンライン学習への対応などが異なる。学校全体で遅れの有無を判断するよりは、かなり個別に見ていく必要がある」と説明。学習の遅れが想定されていない既卒者は第1日程のみの受験となり、第1日程と第2日程の間での得点調整は行わない。

特例追試験については、大学入試センターが2015年までに作成していた大学入試センター試験の緊急対応用の問題を、必要に応じて更新して出題する。

そのため共通テストでは70分間としている「数学①」が、特例追試験では60分となるほか、英語で発音・アクセント・語句整序などを単独で問う問題を出題する(共通テストでは出題なし)、リスニング音声を2回流す(共通テストでは1回)、「理科②」で選択問題が一部で配置される(共通テストでは配置なし)といった出題形式の違いが生じる。

大学入試の日程

大学入試センターは「共通テストの作成を優先し、(特例追試験には)緊急対応用の問題を使うという判断をした。第1・第2日程の試験とは異なる試験であり、単純比較はできないことを大学にも周知する」としている。

各大学の一般選抜については、私立大学・国公立大学とも当初通りを予定している。文科省は追試験や選択問題など、学習の遅れへの配慮を行うことを要請しており、各大学は受験科目や方法を公表する期日である7月31日までに合わせて公表する。

今回の入試日程は全国高等学校長協会のアンケートで、約7割の高校が当初通りを希望したものの、残りの約3割が後ろ倒しを求めたことを踏まえて設定された。第1・第2日程を選ぶ上での受験生の公平性について、大学入試センターは「問題の難易度が同じになるよう、配慮して問題作成を行う」とした。

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