「教員のメンタル不調、いっそうの注意を」 文科省が通知

新型コロナウイルス感染対策をしながらの学校再開が進む中、教職員の心身への過度な負担が懸念されるとして、文科省は7月1日までに、教職員のメンタルヘルス対策に関する通知を、都道府県・政令市の教委に出した。対策として人的体制の整備や、土曜日に授業を行う場合の週休日の適切な振り替えなどを挙げ、さらにメンタルヘルス不調などへの相談体制の充実についても触れた。

同通知では、学校での感染のリスクを可能な限り低減しつつ学校運営を進めるに当たり、「教職員は勤務環境や業務内容が通常時とは異なる中で職務に従事しており、そのことが精神的な緊張や心身の過度の負担につながる」と指摘。

まず予防的な取り組みとして、本人のセルフケアのほか、校長などによるケアの充実、良好な職場環境・雰囲気の醸成に向けた取り組みを進めること、こうした取り組みを人事管理や学校運営と関連付けて効果的・効率的に行うことを求めた。

同時に、労働時間の状況把握、長時間労働者への医師の面接指導、ストレスチェックといった労働安全衛生管理の一層の充実を求め、「労働安全衛生法により義務付けられている労働安全衛生管理体制の未整備は法令違反である」と強調した。

また、感染対策により発生する教職員の負担が過重にならないよう、校務分掌の見直しと合わせて加配教員や学習指導員、スクール・サポート・スタッフを活用することや、土曜日に授業を行う場合は、健康確保の観点から可能な限り近接した日に週休日を振り替えることが望ましいとした。

さらに、メンタルヘルス不調などに関する相談体制を充実させるため、教委が設置する相談窓口のほか、公立学校共済組合で実施している健康相談事業の活用を周知することを求めた。また安全衛生の担当者に対しては、地方公務員安全衛生推進協会が行っている「メンタルヘルス対策サポート推進事業」の活用も考えられるとした。

文科省の調査によれば、教職員の精神疾患による病気休職者数は、直近(2018年度)で5212人に上り、過去10年間にわたり5000人前後と高い水準が続いている。この状況を踏まえ、文科省は相談窓口の整備や働き方改革などの対策が急務との認識を示している。

文科省の担当課は「感染対策などで業務量が増えることに加え、これまでと違う方法で活動をしなければならないことによる緊張など、精神的な負担が特に増えることが懸念される。いっそうの留意をお願いしたい」と強調した。

次のニュースを読む >

関連