高校の制服販売業者がカルテル 公取委が排除措置命令

複数の高校の制服販売業者が、独占目的で不当に価格を共同で引き上げるカルテルを結んでいたとして、公正取引委員会はこのほど、業者に対して独占禁止法に基づく排除措置命令を出したと発表した。カルテルが行われていた高校を所管している愛知県教委に対しても、高校が制服の指定販売店に依頼をする際に、販売価格に関する情報交換が行われないように注意喚起するよう通知した。

カルテルの概要

公取委によると、排除措置命令の対象となったのは、愛知県豊田市内にある豊田北高校、豊田南高校、豊田西高校、豊田高校、豊野高校、豊田工業高校(いずれも県立)で制服の指定販売店となっていた市内の3業者。カルテルには大丸松坂屋百貨店も加わっていたが、3月に制服販売から撤退したため、対象としなかった。

これらの業者は、2015年ごろから各校の制服の販売価格について情報交換し、販売価格を引き上げることで合意。制服の仕入価格の上昇が見込まれる場合には、会合を開いて販売価格を決定するなどし、競争を実質的に制限していた。

また、高校側は販売店各社を一度に集めて打ち合わせを行い、各指定販売店の制服販売価格などを掲載した共通のチラシの作成を依頼したり、制服に関する要望を特定の指定販売店を通して他の指定販売店に伝えたりしていた実態も確認された。

これを受けて公取委は、愛知県教委への通知で、学校から指定販売店への依頼が、指定販売店同士で制服の販売価格を情報交換する契機につながりかねないとして、注意を呼び掛けた。

公取委の担当者は「今回のケースでは、学校からの依頼とカルテルに因果関係はなかったが、指定販売店同士で制服価格を情報交換する土壌を学校が生み出してしまう恐れがある。今回は愛知県教委に対して通知を出したが、全国的に気を付けてほしい」と警鐘を鳴らした。

制服の販売価格をめぐっては、17年11月に、公取委が公立中学校の制服の取引実態に関する調査報告書を公表し、学校がメーカーや指定販売店に行っている取引慣行が独禁法に抵触する恐れがある場合もあると指摘している。


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