高校でも「3つのポリシー」策定へ議論 高校改革WG

文科省「新しい時代の高等学校教育の在り方ワーキンググループ(WG)」は7月9日、第9回会合を開いた。育成を目指す資質・能力を明確に設定するため、各高校での策定が検討されている「スクール・ポリシー」や「スクール・ミッション」に関して、各高校の特色を明確にするための基本的な考え方が示された。

同省は「各高校で掲げられている学校教育目標は、ともすれば抽象的で特徴が分かりにくい、教職員の間でも強く意識されていない、校内外への共有・浸透が十分ではない」という課題を改めて提示。各校の存在意義や期待される社会的役割、目指すべき学校像を、「スクール・ミッション」として再定義することが必要とし、再定義の結果に応じて学科の再編や新設も考えられるとした。

また、スクール・ミッションに基づき、高校教育の入り口から出口までの教育活動を一貫した、体系的なものに再構成するため、「スクール・ポリシー」を各校が策定し、指針とすることを求めた。

スクール・ポリシーは①卒業の認定に関する方針(グラデュエーション・ポリシー)②教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)③入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)――の3つで構成。

同省は「教育活動の方針を言語化し、学校内外で共有することにより、スクール・ポリシーに依拠した教育活動の改善が図られることが期待される」とした。

一方で委員からは「現場の負担増や形骸化が懸念される」「ステークホルダー(利害関係者)がたくさんいる中で『一体どうしたらよいか分からない』ということが現場では起こりうる。策定の工程も考慮する必要がある」など、現場の混乱を懸念する声があった。

また、「通学可能な高校が地域に1校しかない場合、特色あるアドミッション・ポリシーを打ち出すより、さまざまな生徒を受け入れて育てていくという機能を重視すべきでは」「私立学校には建学の精神があり、独自の入試で入学させている。ただ、独自入試をしない公立学校は、(アドミッション・ポリシーよりも)進学先などの出口が明確になっていたほうが、中学校の進路指導がしやすいのでは」という意見も出た。

大学教育では2017年4月から、全ての大学などにおいて①卒業認定・学位授与の方針②教育課程編成・実施の方針③入学者受入れの方針――の3つの方針を一貫性あるものとして策定し、公表することとしている。

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