年齢制限緩和で受験者増の地域も 20年度教員採用試験

2019年度に、計68の都道府県・指定都市教委などが行った20年度公立学校教員採用選考試験について、文科省は7月10日、実施方法に関する調査結果を取りまとめた。教員不足や年齢構成の偏りを背景に、新たに9府県市で受験年齢制限を緩和。「年齢制限なし(4月1日現在で満59歳以下)」とした府県市が41に増加した。年齢制限の緩和により40~50代の受験者が大幅に増えた地域もあり、同省は「候補者の幅を広げる上で有効」とみる。

「制限なし」とする自治体は増え続けている

今回新たに「年齢制限なし(4月1日現在で満59歳以下)」としたのは秋田県、茨城県、埼玉県、京都府、兵庫県、鳥取県、札幌市、神戸市の8府県市。また徳島県は、年齢制限を39歳から49歳に引き上げた。

そのうち茨城県では、受験年齢制限を44歳から制限なしに緩和したところ、新たに45歳以上の計200人が受験。他にも札幌市で39歳から制限なしに緩和したことにより、新たに40歳以上の計99人が受験するなど、緩和した府県市ではいずれも増加が見られた。

教員採用選考試験を行う県市などにおける基本的年齢制限について近年の推移をみると、「年齢制限なし」が増加の一途をたどっており、年齢にかかわらず意欲のある優秀な人材を確保したいという意向がうかがえる。

文科省はまた、都道府県教委の教員採用に関する事例を紹介。▽体育・工業・看護の専門人材に、特別免許状取得を条件とした特別選考を実施(広島県・広島市)▽介護離職した教員の再採用試験を実施(福井県)▽就職氷河期により地元を離れて教員となった者を対象とした特別選考を実施(香川県)▽小学校の1次試験について、県内だけでなく関西にも試験会場を設置(鳥取県)――といった取り組みを掲載した。

同省では今後、特別免許状を活用して専門的な知識技能を有する外部人材の登用を促進するための事例研究、就職氷河期世代を対象としたリカレント教育プログラムの開発、教師の働き方改革の徹底などを通し、採用の改善に取り組む。

同省の担当者は「他の地域における特色ある取り組みを参考にしながら、それぞれの地域の実情に合わせた採用方法を検討してほしい」としている。

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