埼玉県が体罰の実態調査 被害生徒は過去最多の82人

埼玉県は昨年度にさいたま市立学校を除く県内全公立学校で発生した、教職員による体罰の実態調査結果を公表した。被害に遭った生徒数は、2012年度に調査を開始してから最多の82人。中学校、高校、特別支援学校の計28校から35件の体罰が報告された。小学校での体罰は確認されなかった。

同調査は政令市のさいたま市を除く市町村立の小学校702校、中学校353校、義務教育学校1校、高校2校、特別支援学校2校と、県立の中学校1校、高校139校、特別支援学校36校を対象に、昨年4月から今年3月までに発生した体罰について、各校で児童生徒、保護者、教職員にアンケートを行った。調査結果公表は7月10日付。

体罰の報告があった35件の内訳は小学校がゼロ、中学校が10件、高校が22件、特別支援学校が3件で、前年度から2件減った。体罰を行った教職員は前年度より10人多い31人だった。

体罰が起きた主な場面は授業中が13件、部活動が12件、休み時間と放課後が2件ずつで、給食時が1件。体罰の内容は「素手でたたく」が10件、「暴言・威嚇」が6件、「胸ぐらをつかむ」が3件、「棒などの道具を用いてたたく」が2件で、「投げる・転倒させる」も1件あった。被害は「負傷なし」が19件、「外傷」と「髪を切られる」が3件ずつで、その他が10件。体罰を行い、処分を受けた教職員は戒告が1件、訓告などが24件だった。

処分を受けた教諭の中には、中学校で指導を聞き入れなかった生徒に対し、声を荒げ、顎をつかんで持ち上げて暴言を浴びせた事例や、中学校で運動部の顧問が他校との試合中に「何やってるんだ」「死ね」などの暴言を生徒たちに吐いた事例があった。高校で頭髪検査の指導中、学校の基準より長かった生徒25人の髪をはさみで1~2ミリほど切り、体罰とされたケースもあった。

同県教育局は「指導の中で感情のコントロールができずに、生徒をたたいたり、暴言を浴びせたりするケースが見られた。再発防止につなげるため、学校単位での教員研修の取り組みを後押ししていきたい」としている。

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