共通テストの「方針再考を」 予備校講師ら文科省に要望

2021年に行われる大学入学共通テストで、複数の日程を設けるなどの特例措置を行うことについて、大学教授らでつくる「入試改革を考える会」の有志は7月16日、文科省に方針の再考を求める要望書を出した。要望書を取りまとめた予備校講師の吉田弘幸氏は「第2日程をわずか2週間後に設定しても学習の遅れを取り戻すことはできず、救済にはならない。受験生の事情に配慮し、入学時期の後ろ倒しも含め、より柔軟な方法を検討するべき」と訴えた。要望書には大学教授、高校教員ら18人が賛同している。

同会有志は要望を出した理由を▽第2日程では学習の遅れを補うことはできず、かえって「どちらの日程で受験すべきか」について、受験生に無用な悩みを強いる▽共通テストが初めて実施される年のため、各日程で難易度に差が生じていたとしても調整が難しく、公平性が担保されない――と説明。

その上で、「高校3年生の学習の遅れに対する配慮は必要だが、現時点で予定されている実施体制は全くその目的を達成できず、かえって大きな不公平を生みかねない」として、今回の特例措置への再考を求めた。

吉田氏は教育新聞の取材に対し、私見として「原則として第1日程で受験し、受験生の事情に応じて、例えば1カ月後に追試験を受験できるようにするなど、柔軟な対応を考えてはどうか。大学側の負担が大きいことは理解しているが、受験生にしわ寄せがいくことは望ましくない」と述べた。

21年の共通テストでは、第1日程(1月16日・17日)、第2日程(1月30日・31日)を設定し、学習の遅れで準備に不安のある高校3年生は第2日程を選択できる(既卒者は第1日程のみ)。

病気などで第2日程を受験できなかった場合は特例追試験(2月13日・14日)を受験するが、第1・2日程とは異なり、共通テストではなく大学入試センター試験に準じた問題が出題される。

文科省は、各試験の難易度に大きな差は生じない設計になっているとして、不利益は生じないとの認識を示している。

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