近未来を見据えた人材育成 日本学術会議が提言

AIを搭載したロボットが日常生活の中で当たり前に使われる近未来を見据え、日本学術会議は7月21日、AIやロボットに関する研究を進めるための人材育成を求める提言を公表した。AIやロボットの技術開発だけでなく、ユーザーがこれらを理解し、正しく利用する社会を築くために、法律や医療などの分野における教育の必要性や、初等教育から高等教育までの一貫した教育プログラムの構築などを盛り込んだ。

提言では、AIとロボット技術の急速な発展は、これらへの誤った理解による過度な期待や将来への不安を人に与えたり、AIを搭載したロボットが人類に危害を加える可能性が指摘されたりするなど、ユーザーが正確に理解しているとは言えない状況があると強調。

ロボットやAIを正確に理解した上で、倫理観を持った利用が求められているとして、高等教育段階における分野横断的な専門人材の育成と教育の必要性をうたった。

ユーザーとして持つべき知識を教育現場で習得できるようなカリキュラム改革を行う時期に来ているとし、特に人との関わりの大きい医療や看護、介護での専門基礎教育での導入は必須だとした。また、ロボットの社会実装を前提とするならば、研究開発者は工学分野の専門知識だけでなく、社会的な課題や倫理、法律についても一定の知識を持った人材を育成する必要があるとした。

初等中等教育におけるAIやAR、VRを用いたICT教育は比較的低価格な教材で実施可能なものの、センサーなどを搭載するロボット教材が高価格であることや、教員の指導力によって大きく左右されるなど、予算や人員の制約から十分な教育効果を得られない場合があると指摘。国に対して、初等教育から高等教育までの一貫した教育プログラムの開発と、教育者の育成を急ぐべきだとした。

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