オンライン授業で不登校が減少 青森市の小中学校で

超教育協会(会長・小宮山宏三菱総合研究所理事長)のオンラインシンポジウムが7月22日、WEB上で開かれ、青森市の市立小中学校で長期休校中に行ったオンライン授業の成果について、同市教育委員会の成田一二三教育長が発表した。4月20日から市立の全小中学校で双方向のオンライン授業を行ったところ、不登校だった児童生徒の8割近くが参加し、大半が学校再開後に通学するようになったと報告した。

不登校の減少につながったオンライン授業の成果を話す成田教育長(右)

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、青森市の小中学校は3月2日から5月10日まで一斉休校し、分散登校などを挟んで5月25日から通常授業に切り替えた。児童生徒に学びの遅れが生じないよう、4月20日から市立小中学校の全62校が、双方向の本格的なオンライン授業に取り組んだ。教科ごとに1日5、6時間の授業をオンラインで行った学校もあるという。

オンライン授業は家庭のパソコンなどを使い、ネット環境のない家庭の児童生徒は登校して授業を受けた。5月22日時点で、市立中学校でのオンライン授業の参加率は96.8%で、このうち家庭からの参加は87.5%、登校しての参加は9.3%だった。市立中学校を対象にした調査では、5月18日から同22日にかけて、不登校だった生徒の74.6%がオンライン授業に参加していた。このうち92.5%が、通常授業に切り替えた5月25日から6月8日にかけて登校したという。市立小学校でも、不登校でオンライン授業に参加した児童のうち、通常授業の再開後に86.4%が登校した。

不登校だった児童生徒がオンライン授業に関心を示したことについて、成田教育長は「みんなが登校しないので、自分が登校しないことが負担にならなかった」「新しい学習形態に興味が湧いた」「周囲の子供の目を気にしなくてもいい」「もともと、勉強するのは嫌いではない」ことを理由に挙げた。オンライン授業で学習意欲が高まり、不登校児の大半が学校再開後に登校したことに確かな手応えを感じ、今後も検証を進めていきたいとした。

実際に登校すると周囲の目が気になり、しばらくして不登校に戻るケースも少なくないため、「今後はスクールカウンセラーや学級担任とのオンラインでの面談、通常授業のオンライン配信などに取り組み、登校できなくてもオンラインで通常授業に参加する仕組みをつくるなど、よりよい方向に持っていきたい」と、オンライン授業を活用した不登校への対応を充実させていく姿勢を示した。

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