本田圭佑選手が「学校」開設 中高生に月額1ドルで提供

ブラジルのサッカークラブ、ボタフォゴFRで活躍する元日本代表の本田圭佑選手は7月26日、自身が運営する中高生向けのオンラインスクールを28日に開校する、と発表した。本田選手は、オンラインスクールの目的について、「考え、行動するための情報を子供たちに与えること」と語った。

記者会見でオンラインスクールのコンセプトを力説する本田選手(Zoomで取材、(C)NowDo株式会社)

28日からスタートするオンラインスクールは、本田選手が経営する「NowDo」が運営し、企業経営者やスポーツ選手、社会活動家などが授業の講師を務める。中高生であれば月額1ドル(約110円)でアーカイブを含めた全講義を視聴でき、ユーザー同士が議論するオンラインコミュニティーにも参加できる。

本田選手は、2010年のサッカーW杯南アフリカ大会で現地の孤児院を視察した際、貧困の深刻さや教育格差の問題に衝撃を受けたのがきっかけで、世界各地でサッカースクールを設立するなど、教育に強い関心を寄せてきた。その経験が、月額1ドルという低所得者層でも負担できる金額で、自分の意思で世界の最前線を学べるオンラインスクールの発想につながった。将来的な取り組みとして、高校などの公的な教育機関との連携や世界各地でのサービス展開も構想しているという。

オンラインスクールのコンセプトを説明した動画の中で、本田選手は、教育の問題として「今、学校では自分で考えさせるトレーニングをやっていない。目的も定まっていないのに方法論ばかり教えてトレーニングさせ、大人になったら役に立たないかもしれないものに長時間かけている。これが教育の最大の問題だ」と指摘。

その上で「行動するにも考えるにも何かしらの情報が必要だ。その情報を与えることこそが、僕らがやらないといけないことだ。日本の教育は本当に大事なことを教えていない。自分で考えて行動するというトレーニングを積ませていない」とオンラインスクールの設立に至った問題意識を説明した。

一方、オンラインスクールには課題もある。オンライン会議システム「Zoom」を使った27日の記者会見で、本田選手は「僕らのビジネスで一番困るのは、向上心のある子供には刺さる可能性はあるが、そうではない子供たちが圧倒的に多いという事実だ。本当に学ばなければいけない子供に、届けたいけど届かない。この問題は根深い」との認識を示した。

また、本田選手は、学校教育の存在意義を否定しているわけではないとも強調。記者との質疑応答では、「(学校で)無意識に学んで役に立っていることはたくさんある。僕らは専門家による幅広い知識を、子供たちにちゃんと提供してあげられたら、と思っているが、理性を育むことはオンラインでは弱い。そこは今の公教育に頼らないといけない。先生方には、どうやったら理性を育むことができるのか、一生懸命考えてほしい」と述べ、学校教育の役割に期待を込めた。

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