ブロックチェーンで学歴を立証 「学習履歴を可視化」

暗号技術を使い、ネットワークに接続した複数のコンピューターに安全な状態でデータを共有できるブロックチェーンを教育にどう活用するか、紙の証明書のデジタル化を手掛ける企業「Las Trust」(ラストラスト)の取り組みを紹介する、超教育協会(会長・小宮山宏三菱総合研究所理事長)のオンライン講演会が7月29日、開かれた。改ざんが不可能なブロックチェーンに記録することで、卒業証明書や取得した資格などが安全にデジタル化でき、こうした学習履歴を世界中のどこからも確認できるようになると、同社の圷(あくつ)健太CEOが、就職活動や社会的信用の担保に利用することへのメリットを説明した。

「ブロックチェーン証明書」の利点を説明する圷CEO(左)

同講演会は「ブロックチェーン×教育~学歴をオンラインで立証」の演題で開かれた。同社は2019年に創業したばかりの企業。ビットコインなどの仮想通貨で使われるブロックチェーンの技術を応用し、安全でデータの持ち運びに優れた「ブロックチェーン証明書」を手掛けており、教育関係では卒業証明書などの修了証書や資格取得の証明書など、さまざまな学習履歴のデジタル化に取り組んでいる。

紙の証明書や資格などをデジタル化した「ブロックチェーン証明書」は、パソコンやスマホで簡単にクラウド管理ができる。ブロックチェーン上で原本を保管し、改ざんは一切できないという。

圷CEOは教育への活用について、大学が「ブロックチェーン証明書」を導入した場合、卒業見込証明書を学生に電子送付し、学生は就職を希望する企業に転送することが安全で容易にできるようになると説明。郵送は必要なく、紙代や郵送費はかからない。書類が正しいことを証明するための押印や透かしも不要で、事務的な作業に関わる人件費の削減にもつながるとした。

また、ブロックチェーンで学習履歴や取得した資格を保管すれば、学生の実績や能力が可視化できるようになり、「教育に非常に大きな価値を与えると確信している」と、メリットの大きさを強調。社員証や製品の保証書など、ビジネスにも用途が広いとした。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて大学も休校が長引いたことで、オンラインで完結できる「ブロックチェーン証明書」は、関心が高まっているという。

圷CEOは「導入へのハードルは低く、最短5日でブロックチェーン証明書を発行できる。利用する学生にとっては、これまでの学びの集積ともいえる学習履歴を可視化し、スマホなどに保管することで、大学を卒業して社会に出てからも社会的信用を担保することができる」と、導入の利点を重ねて強調した。

次のニュースを読む >

関連

あなたへのお薦め

 
特集