東大21年入試、出題範囲に変更なし 追試も実施

新型コロナウイルスによる休校を踏まえた配慮が議論されている2021年度の大学入試について、東京大学は7月31日、入学者選抜要項を公表し、来年2月25日から行われる一般選抜では出題範囲や、第1段階選抜における大学入学共通テストの利用科目の変更は行わないとした。関係者へのヒアリングなどを通じ、大幅な学習の遅れは生じていないと判断。問題文などで、一部の知識がなくても解答できるよう工夫する。また、新型コロナウイルス感染で一般選抜を受験できなかった場合には、追試験を実施。日程は3月22日からを軸に調整中としており、8月をめどにWEBサイトで公表する。

WEB会議で行われた記者発表

同学は「各高校の学習の遅れについてはかなり調査をして、学習の遅れはほぼ解消できる見通しであることを確認した。また問題は細部の知識ではなく、総合的な力をみる問題となっている」と説明。

「学習の多少の遅れは回収できる問題を作るほか、知識の一部分が足りない生徒がいても、リード文をベースにして理解できるよう工夫して問題を作成する」とした。

今回は共通テストが複数回行われることから、各日程の公平な扱いが議論されている。共通テストの結果による第1段階選抜について、同学は「共通テストの点数で厳密に足切りをするのではなく、少し余裕を持たせた数(の受験生)を(第1段階選抜で)合格させる必要があるかもしれない。本来合格とするべき人を不合格としてはいけない」として、選抜の基準に幅を持たせる意向を示した。

英語の聞き取り試験については試験場を閉鎖する必要があり、感染リスク軽減のため通常30分の試験時間を10分程度、短縮することを検討している。感染状況により再度の休業などが起き、さらなる配慮が必要になった場合はWEBサイトで周知する。

学校推薦型選抜では今年3月に告知していた通り、これまで各高校で「2人まで(男女各1人)」としていた各高校の推薦人数を「4人まで(男女各3人まで)」に増やす。男女いずれかのみが在学する学校が推薦できる人数は3人とする。

その理由として同学は、推薦入試での合格者数が例年、定員(100人程度)の7割程度にとどまっていることや、特定の分野への卓越した能力や極めて強い関心を持つ学生を入学させることで、教育の活性化を図ることを挙げた。

また、学校推薦型選抜においては▽通常授業の実施度やオンライン授業の普及度に、地域や学校によって差が出ていること▽推薦要件を満たすと判断できる客観的根拠が、例年と比べて提示しにくいこと――を考慮するとした。

今後、新型コロナウイルスにより実施方法の変更などが生じた場合は、同学のWEBサイトで発表する。また今回、大学説明会やオープンキャンパスなど、大学案内のリーフレットを配布する機会が減少したことから、高校からの要請に応じて発送する。発送料は同学が負担するという。

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