【共通テスト】現役生の9割が第1日程希望 文科省調査

新型コロナウイルスの影響で学習が遅れた高校生に配慮するため、2つの試験日程が設定された大学入学共通テストについて、萩生田光一文科相は7月31日の閣議後会見で、全国の高校3年生を対象とした意向調査の概要を明らかにした。それによると、第1日程(2021年1月16日・17日)の希望者は43万1000人で、全体の9割を超えた。第2日程(1月30日・31日)の希望者は3万2000人だった。萩生田文科相は、第2日程の試験会場を全ての都道府県で確保する方針を改めて確認した上で、離島などでの会場設定にも配慮する考えを示した。

共通テストに対する高校生の意向調査について説明する萩生田光一文科相

文科省高等教育局大学振興課大学入試室によると、意向調査は7月1日から20日までの間に、高校や中等教育学校などを設置する全国の自治体などを経由して、全ての高校3年生を対象に実施した。設問では、まず大学入学共通テストを受験する意向があるかどうかを聞き、次に現時点で受験する意向があると答えた生徒に対し、「第1日程を受験したい」「どちらかといえば第1日程を受験したい」「第2日程を受験したい」「どちらかといえば第2日程を受験したい」の選択肢を示し、回答を求めた。

7月30日時点で回答状況の概要をまとめたところ、第1日程の希望者は、「受験したい」「どちらかと言えば受験したい」を合わせて43万1000人で、第2日程の希望者は同じく3万2000人だった。7月に各地を襲った豪雨の影響で回答を得られていない高校が一部にあるものの、前回の大学入試センター試験で現役高校生の志願者数が45万2000人余りだったことから、調査結果は高校3年生の全体的な意向を反映しているとみられる。

大学入試の日程

受験生にとって、第2日程は、今回初めて実施される共通テストの出題傾向を第1日程で把握できる利点があると指摘される一方、私立大学を含めた各大学の個別試験に向けた準備期間が短くなる。こうしたメリットとデメリットが指摘される中、今回の調査結果から、受験生の多くが当初予定通りの第1日程を選んでいることが分かった。関係者は、特例的に実施される第2日程について、3万2000人程度が受験するとの見通しをもとに、試験会場の準備などを進めることになりそうだ。

萩生田文科相は「あくまで現時点における生徒たちの意向なので、先の豪雨や新型コロナウイルス感染の罹患(りかん)状況などの影響によって変わり得るが、受験生がどのような選択をしても不利益にならないように、試験実施に向けた必要な準備をしたい」と説明。課題となっている第2日程の試験会場について、「当然のことながら試験会場は全ての都道府県で準備をしたい。離島やへき地の受験生にも可能な限り配慮した設定とするなど、試験会場の確保をしっかり進めたい」と強調した。

第2日程は、新型コロナウイルス感染症の影響で学校が長期休校となり、学習が遅れた高校3年生への配慮から設定されたため、受験には在学する学校の校長から学習の遅れについて承認を受けることが要件とされている。このため、既卒者(浪人生)は受けることができない。ただ、新型コロナ感染や病気などで第1日程を受験できなかった場合には、新卒者と既卒者を問わずに受験できる。

萩生田文科相は、第1日程と第2日程の選択について、「最終的には受験される学生さんの判断を尊重したい」と指摘。学校長や進路指導担当の教員が第1日程での受験を生徒に勧めるケースがあるとの見方を受け、「できるだけ早く全ての生徒の進路を決めてあげたいという先生の気持ちも分からなくもないが、コロナ禍で大変苦労している生徒たちの意見を聞き、生徒主体で対応してほしいと思う」と述べた。

共通テストの出願期間は9月28日から10月8日まで。第2日程を選択したものの当日、病気などで受けられない場合は特例追試験(2月13日・14日)を受けられる。特例追試験は共通テストではなく、これまでの大学入試センター試験に準じる形式で出題される。

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