外部人材が力を発揮できる体制 東京都の校長らが討論

感染対策やICT活用に関する新しい業務の増加に伴い、人的体制の整備が急がれていることを背景に、都教委のもとで学校とサポーター人材のマッチング業務を行う東京学校支援機構(TEPRO)は8月4日、東京都公立学校の管理職などを対象としたシンポジウムを開催した。TEPROの人材バンクから紹介を受けた人材を活用している公立学校の校長らが、受け入れるに当たっての課題や、外部人材が力を発揮できる体制づくりについて議論した。

WEB会議で行われたシンポジウム

多摩市の清水哲也教育長は「教員は今まで以上に忙しくなっている」として、同市で大学生を学校現場に受け入れ、放課後の教室の消毒や教材作成、個別指導・部活の補助などに当たってもらう取り組みを紹介した。

さらに、これからのプログラミング教育やオンラインでの英語教育の充実に触れ、「教員が一から学び始める余裕はなく、専門性を持った外部の人の支援は欠かせないが、マッチングと費用負担という2つの課題がある」と指摘。

「学校とサポーターの都合を合わせ、マッチングを図るコーディネーターが各市町村に必要。また、定期的に支援していただくことになればその費用と、無償のボランティアでも交通費は必要になるのではないか。市教委がこうした費用を負担することはなかなか厳しく、外部人材の補助制度を人材バンクとともに、都に整えていただければ」と要望した。

大学生を活用している都立稔ヶ丘高校の大場充校長は「『あなた方のサポートだからうまくやりなさい』などと、外部人材の活用を教員に投げてしまうと、教員も非常に忙しいので、せっかく来ていただいても力を発揮できないということが多々あるのではないか。管理職を含め、どうコーディネートしていくか、どう協働するかを意識として持っておかなければいけない」と指摘した。

モデレーターを務めたTEPROの坂東眞理子理事長(昭和女子大学総長)は「外部にしっかり力を発揮していただくためには、助けを求める力、支援を活用する力が教職員には重要になる」と応じた。

江東区立小名木川小学校の工藤哲士校長は「学校の業務は多様化しており、特別な支援を要する子供や不登校の子供の対応などもある上、今後はICT活用も必要になる。先生たちは真面目なので自分たちでやっていこうとする風潮があるが、外部との連携は必要なことだと捉える必要がある」と強調。

「管理職も課題解決に向けて、どう外部と連携していくかといった情報収集能力が必要になる。管理職自身がそうした考え方に基づき、教職員に伝えていくのが重要だ」と呼び掛けた。

主催のTEPROは教員の働き方改革を推進するため、都教委が昨年7月に設立した。

次のニュースを読む >

関連
関連記事