教職員の感染対策が後回しに 全国私教連が緊急調査

全国の私立学校の教職員組合からなる全国私立学校教職員連合組合(全国私教連)は8月6日、私立高校(中学校併設や中高一貫校含む)における新型コロナウイルスの教育活動や児童生徒への影響を調べた「『臨時休校・学校再開』に関わる私学の生徒と学校実態調査」の結果を発表した。回答した学校ではオンライン授業などの工夫や感染予防を積極的に行っている一方、教職員への感染防止対策は後回しになりがちで、長い労働時間も課題となっていることが明らかになった。全国私教連は今月中をめどに、専任教職員の増員など労働条件の保障・改善を文科省に要望する。

調査結果について記者会見した全国私教連の永島民男中央執行委員長(右)と山口直之書記長

同調査は今年6月から7月末にかけて行われ、27都道府県217校から回答を得た。休校中の取り組みとしてオンラインでの双方向型の授業を行った割合は38.2%に上り、授業・教材配信やテレビ放映なども含むオンライン授業は74.2%が行っていた。

また、学校での感染予防については9割以上の学校で教室などへの消毒液の配備を行っているほか、「子供の検温」(77.9%)、「分散登校」(68.7%)などの対策を取っている学校が多かった。

一方で、教職員への感染防止策は「在宅勤務の奨励」(52.1%)、「検温など体調の報告」(49.3%)、「マスクの配布」(43.8%)といずれも半数前後にとどまった。また、教員が通常過ごす職員室の3密回避対策が取られている学校は44.2%に過ぎず、全国私教連の山口直之書記長は「教職員の安全対策は、自己責任か後回しになっている状況」と訴えた。

また自由回答として、教職員の労働条件に関する課題が多く寄せられた。専任教職員ではオンライン授業準備や分散登校、消毒作業などにより労働時間が長くなる傾向があり、また非常勤講師・職員では回答のあった145校のうち17校で賃金の削減支給(提案)があった。

全国私教連は今月内に、専任教職員の増員に向けた私立経常費助成の増額、有期雇用教職員の専任化を求めるほか、感染防止など教職員が安全に子供と向き合うための措置を文科省に求めるとしている。

次のニュースを読む >

関連

あなたへのお薦め

 
特集