立正大淞南高で大規模クラスター サッカー部中心に91人

島根県松江市の立正大学淞南高校で8月8日から10日にかけて、サッカー部の男子生徒88人と野球部の男子生徒1人、教員2人の計91人が新型コロナウイルスに感染しているのが確認された。感染したサッカー部員のうち82人は親元を離れて、サッカー部専用の寮で暮らしており、生徒同士が「3密」になりやすい寮生活で感染が拡大したとみられる。感染した生徒らはいずれも軽症もしくは無症状という。

大規模なクラスターが発生した同校サッカー部は、全国高校選手権大会にこれまで18回出場した強豪で、県外出身者が多く、部員138人の大半が寮で生活している。8日に部員1人の新型コロナウイルス感染が分かり、9日にサッカー部員を中心に、約150人にPCR検査を行ったところ、部員86人と教員2人の感染が確認された。10日にはサッカー部以外の生徒ら約160人にもPCR検査を行い、サッカー部と野球部の男子生徒1人ずつの感染が新たに分かった。11日午後6時現在、まだ検査結果を把握していない生徒も100人近くいるという。

サッカー部の寮は2人1部屋で、風呂とトイレは共同、食事は食堂に集まって食べていた。サッカー部は7月23日から25日まで大阪府、8月3、4日に鳥取県、4日から6日まで香川県内に遠征し、他校と練習試合を行っていた。

大規模なクラスターの発生を受け、同校は11日未明に会見を開き、感染防止対策が不十分だったことを謝罪した。6日の時点で部員19人に発熱などの症状が見られたものの、熱中症の疑いもあると考え、様子を見ようと、すぐには保健所に連絡しなかったという。同校は7日が終業式で、夏休みに入っており、当面の間、部活動は自粛し、校内への立ち入りも禁止となった。感染した生徒のうち軽症者は県内の医療機関に入院し、無症状の生徒は同校の寮で療養する。陰性となった生徒も県内の宿泊療養施設で経過観察するという。感染者が同校の生徒、教員ら関係者に限定されていることから、松江市は「市中感染が広がっている状況ではない」とみて、市民への外出自粛要請は行わないとした。

また、松江市の松浦正敬市長は9日の会見で「新型コロナウイルス感染症は誰もがかかる可能性がある。犯人探しやSNS上での誹謗(ひぼう)中傷は厳に慎んでいただきたい」と、市民らに冷静な対応をするよう呼び掛けた。

萩生田光一文科相は11日の閣議後会見で「同一の学校でこれだけの規模の感染者が生じた事例は初めて。改めて今回の状況を慎重に確認する必要がある」とした上で、「高校生の部活動などで県を越えて練習試合などをすることについては禁止していないが、部員の移動や試合に多くの人が交わる機会がある。すでに発出している(感染予防の)ガイドラインにのっとって、しっかり対応していただきたい」と求めた。

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