ユニバーサルデザインフォント 学校での普及策など発表

教育機関向けのユニバーサルデザイン(UD)のフォント「UDデジタル教科書体」を提供している、フォントメーカー「モリサワ」主催のオンラインセミナーがこのほど開かれ、講演や、特別支援学校での普及についての実践発表が行われた。

UDデジタル教科書体の活用について話す登壇者ら(Zoomで取材)

UDデジタル教科書体は、文字の形を分かりやすく、濁点や半濁点を識別しやすくするなど、弱視などの人でも読みやすいように改善され、かつ、画数や字形、運筆を教育現場で使われている教科書体に合わせてデザインされたフォントで、Windows10にも標準搭載されている。

チーフデザイナーとしてUDデジタル教科書体の開発に携わった、モリサワ公共ビジネス課の高田裕美さんは講演で、フォントをデザインする際に、特別支援学校や拡大教科書の制作現場に足を運び、子供たちや教員から意見を集めて反映させていったエピソードを披露。「子供がストレスに感じるところを極力なくし、線形は教科書体に対応した。GIGAスクール構想でデジタル教科書の普及も進むが、UDデジタル教科書体で表示されていれば、いろんな子供にとって読みやすい」と強調した。

UDデジタル教科書体の特徴

実際にUDデジタル教科書体を教材や掲示物などで使用している茨城県立協和特別支援学校の藤田武士教諭は、同僚の教員らに良さを知ってもらうための取り組みを紹介。研修用のパンフレットや動画を作成し、周囲に広めていった結果、校内で8割の教員がUDデジタル教科書体を日常的に使うようになったという。

藤田教諭は「Windows10に標準搭載されているので、費用はかからず、すぐに取り掛かれる。良さを実感すれば、すぐに使ってくれるようになる」と話し、「フォントから学校を変えていきたい。こうしたちょっとした取り組みから、ユニバーサルデザインやインクルーシブな社会を広めていきたい」と力を込めた。


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