学習指導要領を先取り 高校情報科がオンライン全国大会

高校の情報科の教員らでつくる「全国高等学校情報教育研究会」は8月16日、オンラインによる全国大会を開催した。2022年度から移行が始まる高校の新学習指導要領を先取りした実践や、休校期間中のオンライン授業の取り組みなど、各地の事例が報告された。

オンライン弓道大会の取り組みを紹介する柴田教諭

講演では、国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部の鹿野利春・教育課程調査官が「新しい情報科に向けて準備をしよう」というテーマで、新学習指導要領で情報科に設定された共通必履修科目の「情報Ⅰ」と選択科目の「情報Ⅱ」の狙いや、想定される学習活動について解説。

「来年度には1年間の授業イメージをつくらなければならず、7月には教科書の採択も控えている。情報Ⅰの内容を、今年度中に理解しておかないといけない。いつまでにどんなことが必要か、研修計画を立ててほしい」と呼び掛けた。

その後は、分科会ごとに各地の教員が実践事例を報告。本来の開催予定地だった愛知県からは、県立高蔵寺高校の田中健教諭が、昨年度まで所属していた総合学科の県立瀬戸北総合高校でプログラミングの実習に挑戦した授業を発表した。

田中教諭は、プログラミングの実習時間を確保する観点から、2単位ある「社会と情報」をαとβに分割。βでは教科書に沿った内容を取り上げ、αではウェブサイトづくりを通じたプログラミングの実習に充てて、年間を通じてプログラミングの実習を行う時間を確保したという。

「教科書にあるプログラミングの実習は、生徒があまり興味を持てる内容ではない。自分でやってみたいと思えるようなテーマを設定し、生徒が試行錯誤を重ねながら出来上がっていくのがプログラミングの醍醐味(だいごみ)でもある。他の学習内容とリンクさせながら、どれくらいの時間をプログラミングにかけられるかがポイントだ」と課題を話した。

また、同県立尾西高校の柴田謙一教諭は、長期休校期間中のオンライン授業の取り組みについて報告。県や学校の方針に基づいたYouTubeへの動画配信によるオンライン授業に加え、Zoomを活用した双方向型の授業にも挑戦したといい、「生徒からは、Zoomの方がYouTubeより分かりやすいという声もあった。普段の授業のようにライブ感を出すことが大事だが、生徒が顔を出すのを任意にしたのは、反応が分からず失敗だった」と振り返った。

さらに、近隣の高校と連携して、顧問をしている弓道部でオンライン弓道大会に取り組んだことも紹介。「学校が再開されたが、こうしたオンライン授業のノウハウや知見を蓄積し、今後も継続できるようにしておく必要がある」と強調した。

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