ラグビーの五郎丸選手 STEAM教育×スポーツを語る

「第2回オンラインSTEAM教育フォーラム~新たなスポーツ教育の可能性と挑戦~」(STEAM Sports Laboratory、経産省「未来の教室」共催)が8月26日、開催され、プロラグビー選手の五郎丸歩氏らが参加。スポーツとSTEAM教育を掛け合わせたタグラグビーや、部活動指導のプログラム事例を報告した。

タグラグビープログラムについて話す五郎丸選手

タグラグビープログラムは、実技とボードゲームやプログラミングを組み合わせ、自分や相手の動きを俯瞰しながら課題を解決する力を養う。運動が苦手な生徒でも、プログラミングを活用した座学を通し、戦略を立て、積極的に動けるようになったケースなどが報告された。

同プログラムに参加し、生徒とプレーしたという五郎丸選手は「私は体育館の実技では活躍できたが、教室でのプログラミングではなかなか活躍できなかった。私に限ったことではなく、どの子にも得意な分野と不得意な分野がある。STEAMの視点を取り入れると、スポーツを楽しむ間口が広がるのではないか」と話した。

文科省初中局の板倉寛・教育課程企画室長もこれに同意し、「運動技能が高い子供は、感覚的にできていることが多い。一方で運動が苦手な子供は、その姿を見て、『どうしてうまくいったのか』を言語化するのに長けている場合もある。チームスポーツでは、そこが大切だ。スポーツにSTEAMを掛け合わせることで、苦手意識を持っている子もより参加しやすくなるのではないか」と付け加えた。

また中学校や高校の部活動指導で、確率や統計データを活用するプログラム事例も紹介された。バスケットボール部で導入したという長野県軽井沢高校の佐野浩一郎教頭は「毎試合ごとにマネージャーが自分のチームと対戦チームのデータを記録し、各選手が気付いたことを分析するのを日課にした。チームの課題を自分で見つけるようになり、生徒自身で考えて取り組めるようになった」と、生徒の変化を説明。

さらに後半になると、生徒たちから「見えないデータ」を可視化したいと提案があったといい、「得点には絡まない、ディフェンス部分のデータを可視化できるよう取り組んでいた。表に見えるデータを見ながらチームの課題を探りつつ、さらに一歩進み、自分たちのチームの良さを可視化しようとしている姿は、素晴らしいと感じた」と強調した。

STEAM教育とスポーツ教育の可能性について、STEAM Sports Laboratoryの山羽教文社長は「スポーツの持つ、遊びと競争の要素は学びに最適」と説明。「遊びの要素があり、子供たちの興味関心が喚起されやすく、競争性の視点からみると必ず勝ち負けがあるので、フィードバックの機会が豊富にある。ただ得意な子、不得意な子に合わせて個別最適化することは大切だ。これができれば探究的な学びが実現できる」と語った。

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