休校直前、PCは4.9人に1台 地域間格差も、文科省

全国の公立学校におけるICT環境の整備状況と教員のICT活用指導力を測るため、文科省が毎年実施している「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」の、今年3月1日時点での調査結果(速報値)が8月28日、公表された。教育用コンピューター(PC)1台当たりの児童生徒数は平均4.9人(前回5.4人)、普通教室の無線LAN整備率は平均48.3%(前回41.0%)と改善したものの、都道府県により大きな差が見られた。

PC1台当たりの児童生徒数が最も少ないのは佐賀県で、1.8人に1台。一方、1台を6人以上で使う県も複数あった。普通教室の無線LAN整備率が最も高いのは徳島県の75.5%だが、最も低い新潟県では19.5%にとどまった。

また今回、新たに調査項目に加えた「学習者用デジタル教科書の整備率」は、平均8.2%だった。指導者用デジタル教科書の整備率(平均56.4%)と比べて低水準にとどまったほか、端末や無線LANの整備率と同じく地域差が大きく、最も高い佐賀県は25.3%、最も低い兵庫県は1.9%だった。

教員のICT活用指導力については▽教材研究・指導の準備・評価・校務などにICTを活用する能力▽授業にICTを活用して指導する能力▽児童生徒のICT活用を指導する能力▽情報活用の基盤となる知識や態度について指導する能力――の4項目に分類して聴取。

その結果、「教材研究・指導の準備・評価・校務などへのICT活用」は平均86.7%と高い一方で、「授業にICTを活用して指導する能力」は平均69.8%と低かった。

詳しくみると、授業にICTを活用して指導する能力のうち、特に「グループで話し合って考えをまとめたり、協働してレポート・資料・作品などを制作したりするなどの学習の際に、コンピューターやソフトウェアなどを効果的に活用させる」が62.1%と低かった。

また、児童生徒のICT活用を指導する能力のうち、とりわけ「児童生徒が互いの考えを交換し共有して話し合いなどができるように、コンピューターやソフトウェアなどを活用することを指導する」が59.5%と低かった。

文科省が全国の教委を対象に行った別の調査では、今年4月中旬の時点で「同時双方向型オンライン指導」を行っている教委の割合は5%だったが、6月下旬には15%に増加。新型コロナウイルス対策やGIGAスクール構想の進展に伴って今後、環境整備が進む可能性もある。

今回の調査対象は、ICT環境の整備状況については全国の公立学校(小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校)、教員のICT活用指導力については全国の公立学校の授業を定期的に担当している全教員。

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