【全国学力調査】小中各50~80校でCBT化へ 慎重論も

全国学力・学習状況調査のCBT(コンピューター使用型調査、Computer Based Testing)化に関し、ワーキンググループ(WG)が小規模から試行を進める方向性をまとめたのを受け、専門家会議が8月31日、開かれた。文科省からは来年5月27日を実施予定日とし、後日実施の期間を例年の2週間から約1カ月(5月28日~6月30日)に延長すること、児童生徒の質問紙調査は小中各50~80校程度で学校のパソコン、タブレットなどを活用したオンライン調査を実施することなどが示された。

来年度の全国学力調査は、新型コロナウイルスの影響を考慮し、当初の予定日(4月20日)より1カ月ほど後ろ倒しとする。また、質問項目は児童生徒への負担とならないよう数を精選するほか、休業中の児童生徒の学習状況や環境についての質問を盛り込み、学習面への影響を分析できるようにする。

しかし会議で委員からは、調査の目的を学力の把握とするのか、指導の改善とするのかといった、全国学力調査の本質に立ち返る意見が多数出された。

学力の把握を重視する委員からは「2つの目的を1つの調査に同じ重みで盛り込むことには、限界がある。思い切って全国的な傾向の把握に絞るか、重きを置くことにしてはどうか」「すでに自治体で学力を測る調査を行っている。国は全国的な状況把握のための抽出調査として、自治体との役割分担をしてはどうか」という意見があった。

他方、「テストの結果は、学校の先生方が自身の指導でどこを修正すべきか、PDCAサイクルの中で見ていく上での良さがある」「求められる学力の浸透や、現場の教師の指導改善に果たす大きな役割はぜひ維持してほしい」と、指導改善の意義を訴える意見もあった。

さらに現場からは「子供たちがコンピューターの扱いに慣れていないことがあり、力を発揮できないケースがあるのではないか」という指摘もあった。

文科省は9月以降、全国学力調査の分析・活用WGにおいて、児童生徒や保護者に対する調査項目を検討する予定としている。

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