ベビーシッターの犯罪事案を情報共有 厚労省が対策提案

ベビーシッターなど子供の預かりサービスの在り方を検討している厚労省の専門委員会は8月28日、子供への虐待やわいせつなどの犯罪行為をしたベビーシッターの情報共有と、保育士登録の取り消しなども含む対策強化の方向性を打ち出した。また、英国などで実施事例のある教育・保育従事者へのDBS制度の導入が、委員から提案された。

厚労省の対応策の案について検討する専門委員会

個人事業のベビーシッターがわいせつ事案などを起こした際、都道府県が事業停止命令などを出したり、保育士資格があれば登録を取り消したりする対策を強化するほか、9月から運用開始予定の無認可保育施設に関するデータベースに、そうした処分内容などを記載し、都道府県間で情報共有することが提案された。

また、ベビーシッターのマッチングサイトに関するガイドラインも改訂し、事前チェックや保護者への情報提供を強化する方針も示された。

会合にオンラインで出席した保育園を考える親の会の普光院亜紀代表は、子供の教育や保育などの仕事に従事する場合に、専門機関への登録を義務付け、虐待やわいせつなどの犯罪歴がないことを示す「無犯罪証明書」を提出するDBS(Disclosure and Barring Service)制度の導入を提案。保育所や学校などの雇用側に対しても、犯罪に至らなくても不適切だとされる行為も含め、専門機関への通報を義務付けるべきだとした。

普光院代表は「日本では子供へのわいせつ事案が少なくないし、再犯率も高い。職業選択の自由を侵害するという意見もあるが、私はDBS制度を設けることが解決への近道になると思う。子供の人権を守るのは大人の責務だ」と訴えた。

一方で、エムアンドエムインク子どもの領域研究所の尾木まり所長は「DBS制度は必要だと思うが、その仕組みがない日本で一足飛びに実現することは難しい。ベビーシッターが無犯罪証明書を取得して、マッチングサイトの登録時に提出したり、利用者から求められれば見せたりするところから始めてはどうか」と提案した。

専門委員会では、厚労省の対応案について今後さらに検討を重ね、今年度中をめどに報告をまとめる予定。

子供へのわいせつ行為の問題を巡っては、保育従事者だけでなく、教員についても対策強化や処分の厳罰化の必要性が叫ばれ、関係省庁などで検討が始まっている。

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