1人1台をいち早く実現 飯能市でGIGAスクール始動

埼玉県飯能市教委は9月1日、同市内の小中学校に通う児童生徒全員にタブレット端末を配布し、同県内の自治体の中ではいち早く1人1台環境を実現した。この日、報道向けに公開された同市立加治小学校(中井健一校長、児童562人)の3年3組の授業では、タブレット端末で入力した回答が電子黒板上に共有されると、児童から歓声が上がった。

担任からタブレットを手渡される児童

同市では、昨年度に開校した小中一貫校の奥武蔵創造学園で全児童生徒にタブレット端末を配布し、協働学習や新型コロナウイルスによる休校期間中のオンライン授業などで活用。その成果を市内の小中学校に普及させるべく準備を進めていたところに、国のGIGAスクール構想の前倒しが決まった。

今回導入されたタブレット端末は児童生徒用と教職員用合わせて5550台で、全てApple社のiPadを採用。タブレット端末には使用する児童生徒の名前が明記され、校外学習や家庭に持ち帰って使用することも想定し、主に携帯電話の通信に用いられるLTE方式とした。加えて、中学生にはタブレット端末に接続して使用するキーボードも配布。通信料などの家庭の経済的な負担は原則として発生しない。

この日公開された加治小学校3年3組の授業では、担任の河野宏貴教諭が一人一人にタブレット端末を手渡し、基本的な操作を練習した。事前にインストールされている授業支援アプリ「ロイロノート」を使って、担任の質問に対する回答を文字や絵で入力。全員の回答が電子黒板上に一覧で表示されると、教室の中は歓声で包まれた。

質問の答えを絵で表現する児童

河野教諭は「タブレット端末を使うと、みんなの答えを見られるんだよ。すごいね」と児童らに話しかけた。

タブレット端末を受け取った児童は「初めて使ってみて、最初はやり方が分からなかったけど、すぐに慣れた。友達とのテレビ電話や、家でもいろいろ操作してみて、どんなことができるのかもっと知りたい」と興味が湧いた様子だった。

中井校長は「タブレット端末で、さまざまな可能性が広がる。発達段階に応じて、探究的な学びや問題解決の道具として上手に活用する力を育てたい。今後は、宿題をタブレット端末に配信して家庭で取り組んだり、新型コロナウイルスの影響で再び休校となった場合でも、連絡の手段として活用したりすることを考えている。家庭にもこれから利用の手引きを配布し、使い方のルールを各家庭で決めるなど、協力を求めていきたい」と意気込んだ。

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