「1人1台」見据え 都教委がオンライン授業の伝達講習

GIGAスクール構想の前倒しを受け都教委は8月末から、都内の全公立学校から少なくとも1人の教員が参加する、オンライン授業に関する大規模な研修を始めた。小中学校では今年度中に1人1台環境が実現することから、オンライン授業のやり方や好事例を現場に浸透させ、ICTによる新しい学びへ円滑に移行するのが狙い。

Zoomによるオンライン授業の実践事例を紹介する須山教諭

この「オンライン学習推進のための指導者講習会」は8月26日~9月9日までに計24回設定され、会場に直接出向いて受講するだけでなく、後日配信される動画を視聴する形での受講も認めている。都内の小、中、高校、特別支援学校から少なくとも1人の教員が出席し、受講した教員は各校で10月末までにオンライン授業に関する研修を実施する。

プログラムは3部構成で、第1部では都教委が作成したマニュアルに沿って、都教委の指導主事がオンライン授業の考え方や具体的なやり方を解説。第2部では、新型コロナウイルスによる休校中にオンライン授業に取り組んだ教員が実践事例を報告する。

9月3日に行われた第18回では、文京区立本郷台中学校の須山和子教諭が、Zoomを活用した同時双方向のオンライン授業について、実施までの環境調査や、機能を使った効果的な活動などを説明した。

須山教諭は「3年生の担任ということもあり、休校中は生徒も教員も精神的に不安になっていた。Zoomでお互いの顔が見え、声を掛け合えたことで、教室の日常と近い状況をつくることができた」と実感したメリットを語った。

さらに第3部では、グーグルの社員が教育機関向けクラウドの「Google Classroom」の使い方を実習形式で紹介。別の回では、マイクロソフトの「Teams」を用いた同様のプログラムが設けられた。

講習会に参加した教員は「保護者からオンライン授業をやってほしいと要望を受けたこともあるが、勤務校の自治体ではその環境がなく、まだ対応できていない。1人1台になれば、個々の子供の状況が分かり、1人も見捨てない教育ができるようになる」と期待を膨らませた。

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