部活動を担う地域人材、質の担保へ仕組み作りを 文科相

教員の働き方改革の一環として休日の部活動を地域人材に任せ、教員が関わらなくてもよいとする環境整備の具体案を文科省が示したことについて、萩生田光一文科相は9月4日の閣議後会見で、「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革の第一歩」とその意義を強調した。ただし部活動を地域人材に任せるに当たり、人材の確保だけでなく、指導者としてふさわしい質の担保が重要だとして、人材不足が想定される地方も含め、地域の特性を考慮した実践研究を進める意向を示した。

部活動を担う地域人材の確保について話す萩生田文科相

萩生田文科相は「(部活動に)積極的に取り組みたい教員もおり、そのやる気をそぐ制度にしてはいけないが、今までのように何ら手当てもない中で土日も試合に同行したり、あるいは平日も暗くなるまで部活動を行ったりという働き方は変えていかなくてはいけない。そういう意味で(学校)外のマンパワーは必要だと思っている」と説明した。

しかし、地域によっては部活動の指導を任せる人材の確保に苦慮することが予想される。萩生田文科相は「都市部なら、例えば野球のルールがよく分かっていて本人もプレーヤー、指導もできるという人がいる。地方に行けば行くほど(そうした人材を)本当に集められるのか、本当にそんなに都合よく、学校で必要な人材が地域にいるのか(が問題になる)。都市の属性を見ながら一回、研究してみないといけない」と述べた。

さらに「手伝ってくれるなら誰でもよいとすると、指導者としてふさわしくない人が入ってくる可能性もある。かといってあまりハードルを上げると、都合のよい時間にだけ学校に来て手伝ってくれる大人は本当にいるのだろうか、と考えなければいけない」と、人材確保の難しさについて言及した。

その上で「指導者になっていただくための心構えについて、短い研修などを今後しっかり作りながら、質を担保していくということも必要だ」と述べた。また「平日と休日の一貫性の確保は大事であるし、指導を受ける生徒の視点からも必要」とした。

対象を「休日の部活動」としたことについては、「初めの一歩で、最終形ではない」と強調。今後は「例えば中学校の大会は(翌日に勤務のある)日曜日とするのをやめてもらうことはできないか」と、日本中学校体育連盟などと議論を進める方針を示した。

文科省は9月1日に開かれた「学校における働き方改革推進本部」で、今後2年間で実践研究を行った上で、2023年度から休日の部活動の段階的な地域移行を進めるというスケジュールを初めて示した。

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