森林を活用した教育イノベーション 林野庁が検討委員会

林野庁は9月4日、森林空間を活用した教育イノベーション検討委員会の初会合を開いた。保育や学校教育、企業研修など、あらゆる教育に森林での学習体験の機会を設け、非認知能力の育成やアクティブ・ラーニングの場として森林を有効活用するための方策を議論するのが目的。

森林を活用した教育の可能性を議論する委員ら(Zoomで取材)

森林を活用した教育を巡っては、林間学校など、学校教育の中で森林に触れる機会があっても、ただの体験活動で終わってしまい、学習として体系化されていない問題がある。また、都市部への人口集中や林業従事者の減少などにより、多くの人にとって森林が身近な存在ではなくなりつつあることも懸念されている。

初会合では、こうした問題意識を踏まえ、教育現場でのニーズ調査やワークショップなどを実施し、保育や学校教育、企業研修など、さまざまな場面で森林を活用した学びを提案していく方針を確認した。

今年度中をめどに、具体的な政策提言などを盛り込んだ報告書を取りまとめる予定で、幼児期から成人期までの発達段階に応じたプログラムや、それによって身に付く非認知能力、アクティブ・ラーニングなどの資質・能力を体系的に整理する。

委員として、中教審副会長の天笠茂千葉大学特任教授や竹内延彦長野県池田町教育長、山下宏文京都教育大学教授ら、教育関係者も参加。座長には、宮林茂幸東京農業大学教授が選出された。

自然環境の中での保育に取り組んできた竹内教育長は「保育士や学校の教員からは『自然の中で何をすればいいのか』と率直に言われることもある。一見何もない自然の中には、すごくたくさんの資源があり、そこに気付かせるようにしたい。何もないところから子供が遊びや学びを作り出すことが大切で、遊具を設置したり、プログラム化されたメニューを作ったりするのではなく、何もない楽しさを味わう、枠に縛られない教育が一番重要なテーマだ」と強調した。

次のニュースを読む >

関連
関連記事