特別支援学校の免許保有率83% 地域格差が課題

文科省が9月11日に発表した、特別支援学校の教員を対象とした特別支援学校教諭等免許状の保有状況の調査結果(昨年5月時点)によれば、特別支援学校の教員6万9508人のうち、勤務する学校に合わせた当該障害種の免許状を保有している割合は83.0%となり、前年度から3.2ポイント増加した。

養護学校などが特別支援学校に制度変更された2007年以降最高となったが、20年度までに「おおむね全ての教員が保有する」とした15年の中教審答申での目標には及ばず、また地域による保有割合の差も課題となっている。

理療など自立教科を含めた特別支援学校の免許状保有者は▽視覚障害教育1694人(免許状保有割合65.3%)▽聴覚障害教育2197人(同57.8%)▽知的障害教育4万576人(同86.0%)▽肢体不自由教育1万990人(同83.9%)▽病弱教育2262人(同79.8%)――だった。また特別支援学校の新規採用教員は3251人で、そのうち80.5%が当該障害種の免許状を保有していた。

特別支援学校教諭等免許状の保有割合を高めるため、他の学校種との一括採用ではなく、特別支援学校教員の採用試験区分を設けている都道府県は40、指定都市は12あり、そのうち約9割が免許状の保有を条件とする、保有している場合に加点する、優先的に採用するなどの対応を行っていた。

教育職員免許法によれば、特別支援学校の教員には、特別支援学校と特別支援学校の各部(幼稚部・小学部・中学部・高等部)に相当する学校種の、両方の教員免許状が必要だが、当面は幼稚園、小学校、中学校、高校の免許状を持つ人は、特別支援学校の免許状がなくても、所有する免許状の学校種に相当する教員になることができる。

そのため特別支援教育の専門性を高める観点から、特別支援学校の該当障害種での免許状取得が進められているが、現状では地域による差も大きく、公立学校では保有割合が95%を超えている県がある一方で、70%ほどにとどまっている県もある。また、多忙な現職教員では新規採用者と比べ、保有が進みにくいという課題もある。

文科省の担当官は「現職教員に対して免許法認定講習の機会を増やすなど、計画的な取得に向けた対応を進める必要がある。地域により保有状況に差があることは望ましくなく、各教委が行っている教員配置の良い事例を、他の地域にも広げていきたい」とした。

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