コロナ禍での高校生の就活 学校のオンライン対応が課題

コロナ禍の影響を受けている高校卒業予定者の就職活動をテーマにした、高校関係者向けのオンライン勉強会を、高校生のキャリア支援を行う「スクール・トゥ・ワーク」がこのほど開いた。オンラインによる進路指導や就職活動に関する取り組みについて意見交換が行われ、多くの課題が指摘された。

オンライン環境の格差への対応を課題に挙げたジンジブの佐々木代表取締役(Zoomで取材

通信制の星槎国際高校の山下峻教諭は、4月から高校3年生向けに実施した、進路支援のオンライン授業について発表。オンライン上での進路ガイダンスや、就職活動に関連した動画配信を充実させたり、学校再開後は就職希望の生徒向けに、企業によるオンライン説明会を体験する場を設けたりした。

山下教諭は「オンライン採用試験が行われることを想定し、画面越しにどう見られているかなど、オンライン面接の練習が必要になる。進路指導や教育環境も考えていかなければいけない」と話した。

施設メンテナンスなどの担当者として高校新卒者を毎年採用している大丸松坂屋百貨店では、感染防止対策としてオンラインによる職場見学会を実施。実際の職場を中継し、先輩社員との質疑なども入れた約1時間のプログラム構成とした。

採用を担当する同社の百田光里さんは「思っていたよりも全然問題なくできた。学校側にも通信環境を整えてもらうなどの協力をしてもらったが、生徒は操作に慣れていた。ただ、短い時間で職場の雰囲気まで伝えきれたかは難しく、質問もなかなか出なかった。内容や方法は検討の余地がある」と振り返った。

高校生の就職活動サイトを運営するジンジブの佐々木満秀代表取締役は、コロナ危機への対応として、スマートフォンの高校生向け就活サイトに、企業が紹介動画を掲載できるようにしたり、感染防止対策を徹底した上で、全国13会場で合同企業説明会を開催したりしたことを紹介。

「高校生にとって一番問題だったのは、家庭や学校の通信環境の格差が大きいことだった。そこで、オンラインだけでなくリアルでもやらないといけないと考え、コロナ対策をしっかりやった上で合同企業説明会を実施した。これからは、リアルとオンラインのハイブリッド型の就職活動が求められるようになる」と指摘した。

また、大阪府で高校向けの就職支援事業を手掛けるアッテミーの吉田優子代表も「学校や自宅からでもアクセスできるように、YouTubeのライブ配信で企業の情報を全国の高校生に届けた活動では、チャット欄への質問などは、リアルな会社説明会よりも活発だった」とオンラインならではのメリットを強調。

その上で「教員はこうしたオンラインの就職活動になじみがないというのが実感だ。こうした取り組みを知ってもらいたい」と呼び掛けた。

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