中間層の学生に支援を 国大協、教育再生実行本部で訴え

新型コロナ危機で経済的な困難に見舞われた学生の支援を検討している、自民党の教育再生実行本部・恒久的な教育財源確保に関する調査チームは9月16日、国立大学協会(国大協)の永田恭介会長(筑波大学長)を会合に招いて、ポストコロナ期における学生支援についてヒアリングした。

自民党教育再生実行本部で説明する国大協の永田恭介会長(筑波大学長)と、渡海紀三朗主査(右)

永田会長はコロナ禍の中で、とりわけ高等教育修学支援新制度による支援の対象とならない中間層では、負担感や不公平感が増大しているとした。ただ、国による支援では財源に限りがあることなどから、授業料・入学金を国が立て替え、卒業後に支払い能力に応じて返還する「卒業後拠出金方式(J-HECS)」の導入を要望した。

また筑波大学長として同学の学生(大学院生含む)を例に、仕送り・奨学金・アルバイトなど、学生の平時における毎月の収入源=図表=を明かし、コロナ禍でアルバイト収入が減少すると、学生の生活に大きな影響を与えることを訴えた。

さらに同大で今年5月以降、総額7億円に及ぶ大学独自の支援を行ったことに触れ、「困窮家庭の学生が多いわけではないが、学生は(経済的な苦境を)何とかしのいだというところ。地方大学の学生はどれだけ苦しかったか、真剣に考えるべきポイントだと思う」と述べた。

図表:永田筑波大学長が示した筑波大生の月収に関するデータ

教育再生実行本部ではこれまでも中間層への支援を念頭に、J-HECS導入に関する議論が進んでおり、導入に当たっては対象とする経費、対象者、納付を始める年収、徴収方法など、具体的な制度設計に関する検討がなされている。

教育再生実行本部が安倍晋三総裁の下での直属機関であることから、馳浩本部長(元文科相)は「総裁が変わっても、この議論は必ず申し送りとして継続する必要がある」と強調した。渡海紀三朗主査は「ステークホルダーの意見をできるだけ聞いて議論を進めていく」と述べ、次回は9月29日に私立大学関係者へのヒアリングを行うとした。

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